第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。
「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。
被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。
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刑事事件と手続きの流れ|逮捕・勾留の期間を図解説
刑事事件でお悩みでしょうか。
「家族が突然、逮捕された…」
「警察から呼び出しの電話がかかってきた…」
刑事手続きの流れから、刑事弁護の方法を解説していきます。
目次
刑事事件の基本的な流れ
刑事事件には決まった手続きの流れがある?
刑事事件は、一定の手続きの流れが決まっています。
刑事事件の流れは、
- 逮捕・勾留される身柄事件
- 逮捕・勾留されない在宅事件
に大きく分けることができます。
逮捕・勾留という身体拘束による時間制限の有無はありますが、どちらの事件でも手続きの流れはほぼ同じようにすすめられていきます。
逮捕・勾留された場合の手続きの流れについては、後ほど解説します。
刑事事件の捜査が始まるきっかけは?
刑事事件の捜査がはじまるきっかけはさまざまです。
事件捜査の端緒は、
- 被害届の提出
- 告訴・告発の申告
- 職務質問
- マスコミなどの報道
- 犯人自らの自首
などがあげられます。
交通事故も刑事事件と同じ流れをたどる?
交通事故(人身事故・死亡事故)の場合、刑事事件と同じように刑事手続きがすすめられていきます。
交通事故は、賠償金の支払いなど民事的な側面の解決だけで終了しない場合があります。
重大な結果を引き起こした交通事故では、刑事責任が追及される可能性があります。
交通事故の流れについて詳しくはこちら
図①事件発生と逮捕後「48時間以内」の流れ
逮捕で身柄拘束がはじまる?
警察に逮捕されるということは、身体拘束を受けながら事件の捜査をうけるということを意味します。
警察署の留置場に入れられて、逮捕から「48時間以内」で警察による取り調べが続きます。
逮捕は、刑事事件の捜査の一環としておこなわれます。
- 逃亡のおそれがある
- 証拠隠滅のおそれがある
このような逮捕する必要性があると判断されると逮捕状が発付され、原則として逮捕状にもとづいて逮捕されます。
警察による被疑者への取り調べとは?
逮捕されると警察から取り調べを受けることになります。
取り調べで話した内容は、供述調書として記録されることになります。
事件捜査の重要な証拠としてあつかわれます。
取り調べでは、
- 黙秘権を有効に使う
- 供述調書をよく確認してからサインする
このような点が重要なポイントとなります。
取り調べを乗り切れるように、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士の一言|微罪処分の可能性とは?
刑事事件では、警察が被疑者を逮捕すると検察へ送致する段取りが組まれるのが通常です。
ただ、検察官があらかじめ指定した微罪処分の対象事件であれば、送致されず警察段階で事件が終了する可能性があります。
逮捕されてすぐに弁護士にご相談いただければ、微罪処分で事件が終了できるように弁護士は尽力します。
図②送致後「24時間以内」の流れ
警察から検察に身柄が移される?
送致とは、警察から検察へ刑事事件が引き継がれることになります。
被疑者自身はもちろん、事件の証拠や資料などと一緒に検察官のもとへと届けられます。
基本的に被疑者の身柄は警察署の留置場に置かれますが、検察庁に出向いて検察官から取り調べを受けます。
送致をうけた検察官は、刑事事件の被疑者を
- 起訴する
- 不起訴とする
- 処分保留で釈放する
- 勾留請求する
いずれかの結論を送致から「24時間以内」に出します。
送致後に勾留されるかが決まる?
検察官に勾留の必要があると判断されると、裁判官へ勾留請求がおこなわれます。
裁判官は勾留質問という被疑者との面談を通して、勾留するべきかどうか、その必要性を判断します。
弁護士の一言|勾留されないことが大切?
逮捕された刑事事件の多くは、実務上、勾留される可能性が高いです。
勾留されると逮捕に続いて長期間の身体拘束がつづくことになります。
長期間の拘束は、社会生活への影響が懸念されます。
弁護士がついていれば、勾留の必要がないことを検察官・裁判官に主張して勾留阻止を目指します。
図③勾留期間「10日間」+「10日間以内」の流れ
検察官による被疑者への本格的な取り調べ?
検察へ送致後の24時間以内の取り調べでは、勾留するかどうかという点が主だっておこなわれます。
勾留期間では、検察官・警察といった捜査機関による本格的な取り調べがはじまります。
勾留決定となれば、勾留期間のはじまりです。
勾留期間は、勾留請求された日から「10日間」です。
10日間で捜査が終わらないと判断されると、勾留が延長される可能性があります。
勾留延長は、さらに「10日間以内」の延長となります。
弁護士の一言|どんな理由があって勾留される?
勾留が決定されるのは、
罪を犯したと疑うに足りる相当な理由がある
かつ
住居不定
または
逃亡・証拠隠滅のおそれ
このような理由があった場合です。
このような勾留の要件は、勾留阻止のポイントとも言えます。
- 罪を犯したと疑うに足りる相当な理由がない
- 住居が明らかである
- 逃亡・証拠隠滅のおそれがない
このような点を主張して、勾留阻止を目指します。
図④検察官による起訴/不起訴の判断
逮捕から最大23日後に起訴/不起訴が決定?
逮捕・勾留の「最大23日間」の拘束期間のあいだ、刑事事件の捜査がおこなわれます。
この期間に集められた証拠などをもとに、検察官によって起訴/不起訴が判断されます。
検察官が被疑者の刑事責任を追及すべきであると判断すると、公判請求(起訴)がおこなわれます。
つまり、刑事裁判が開かれて、刑事事件が審理されることになります。
一方、不起訴の判断が出されると、被疑者はすぐさま釈放され事件は終了します。
略式裁判による罰金刑で釈放?
裁判所に対して刑事事件を審理するよう請求することを起訴といいますが、起訴には二通りのパターンがあります。
※被疑者の同意が必要
略式命令請求は、簡易裁判所管轄の事件で100万円以下の罰金または科料に相当する事案でおこなわれます。
通常の裁判とくらべて簡易で迅速な審理がおこなわれます。
略式手続きに同意して略式命令がだされると、罰金などを検察庁に納付します。
罰金刑が執行されると、釈放されます。
略式手続に不服がある場合は、略式命令を受けてから14日間以内に正式裁判を申し立てることが可能です。
弁護士の一言|不起訴には反省・示談などが必要?
刑事事件では、起訴猶予による不起訴処分が得られる可能性があります。
起訴猶予とは、罪を犯したことは明らかではあるが様々な情状を考慮してあえて起訴しないという不起訴処分の一種です。
起訴猶予による不起訴を獲得するには、
- 初犯である
- 事件を深く反省している
このような点を主張します。
被害者がいるなら
- 謝罪している
- 示談によって被害回復に努めている
などの対応をおこなうことが大切です。
図⑤起訴から「約1ヶ月」後に初公判の流れ
起訴後も勾留による身体拘束がつづく?
逮捕・勾留の後に起訴されると、さらに勾留がつづくのが一般的です。
拘置所へ移送され、刑事裁判が終わるまでここで生活することになります。
起訴から「約1ヶ月後」に公判期日が決められ、初公判が開かれる場合が多くなっています。
起訴されたあとの被告人勾留の期間は、起訴された日から2ヶ月と定められています。
もっとも、特に継続の必要がある場合は1ヶ月ごとに更新される可能性があります。
被告人勾留では、保釈によって裁判までのあいだ一時的に釈放される制度があります。
保釈金の支払いなど保釈の条件を満たすことで保釈されます。
保釈が認められれば、拘置所などでの不自由な生活ではなく、自宅に戻って生活することができます。
裁判で決まるのは有罪判決/無罪判決?
裁判では、刑事事件が有罪/無罪の審理がおこなわれます。
日本の刑事裁判は、約99.9%の割合で有罪が言い渡される可能性があるといわれています。
とはいえ、弁護士がついていれば何もせず有罪判決が言い渡されるのを見ているだけではありません。
弁護側は量刑が少しでも軽くなるよう、被告人の状況や事件後におこなった対応を裁判官に説明します。
少しでも量刑が軽くなるよう、弁護士は尽力します。
冤罪を主張する場合は、無罪獲得に向けて尽力します。
弁護士の一言|裁判に向けた準備が大切?
起訴されたら、刑事裁判にむけての準備を整えることが大切です。
弁護士がついていれば、裁判での対応をアドバイスすることができます。
裁判では、被告人の状況や事件後の対応を説明する機会が与えられます。
- 前科はなく、初犯であった
- 深く反省している
被害者がいるなら、
- 心からの謝罪をおこなっている
- 示談を通して被害弁償・被害回復に努めている
このような点を主張することが大切です。
弁護士による刑事事件の対応
弁護士への刑事事件の相談は早めがいい?
刑事事件でお悩みの場合は、早期の段階で弁護士にご相談いただきたいと思います。
逮捕後すぐなら、微罪処分の可能性があるのであれば警察官への働きかけます。
起訴される前なら、示談交渉をおこなうなどの対応に尽くして検察官・裁判官に不起訴を主張します。
早め早めの対応をすることで、事件解決の選択肢が広がります。
困ったと思ったら、今すぐに弁護士にご相談ください。
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事件が発生すると警察の捜査を経て、検察官によって起訴/不起訴が検討されます。
起訴されると、刑事裁判を通して事件が審理される流れとなります。