第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。
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大麻のお悩みは弁護士に相談|大麻取締法で起訴される基準とは?
大麻についてこのような疑問・お悩みをお持ちの方はいませんか?
- 大麻について相談を受けつける弁護士っていないの
- 大麻の所持や譲渡はどんな罪になるの
- 大麻取締法の起訴の基準とは
ご覧のページでは大麻について弁護士が徹底解説していきます。
目次
大麻のお悩みを24時間受付|弁護士による相談サービス
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大麻取締法を弁護士が解説|起訴の基準とは?警察の逮捕・証拠収集の流れとは?
- 大麻草の所持や譲渡はどんな罪になるの?
- 大麻で不起訴になることってある?その基準は?
- 大麻の事件はどう逮捕されるの?
大麻の事案についてよく寄せられる、このような疑問・質問にお答えしていきましょう。
大麻草の所持や譲渡はどんな罪になる?大麻取締法とは?
大麻を
- 栽培したり
- 所持したり
- 譲り受けたり
すると、
『大麻取締法』
によって処罰される可能性があります。
対象となる「大麻」とは
法文上、規制対象となる大麻とは以下のものを指します。
大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品、樹脂。
ただし
- 大麻草の成熟した茎
- 成熟した茎を用いた製品(樹脂除く)
- 大麻草の種子
- 大麻草の種子を用いた製品
を除く。
たとえば七味唐辛子には大麻草の種子(麻の実)がよく使われていますが、これは違法ではないわけです。
また大麻の茎の皮をほぐして得られる繊維は服飾品によく使われますが、これも違法ではありません。
違法薬物としては
- 大麻の花や葉を乾燥させたもの
- 樹脂化、液体化させたもの
がよく流通しているようです。
大麻の罰則
大麻取締法では、大麻の濫用について罰則規定が設けられています。
今回は相談の多い態様について、その罰則規定を見ていくことにしましょう。
私的な目的 | 営利目的 | |
---|---|---|
栽培 輸入 | 7年以下の懲役 | 10年以下の懲役 |
所持 譲受 譲渡 | 5年以下の懲役 | 7年以下の懲役 |
*1情状による例外規定、刑の加重や刑の減軽を除く
*2法的に許可されている場合を除く
これらの罪は未遂も罰する規定となっています。
つまり…
- 栽培しようとした
- 所持しようとした
- 譲り受けようとした
これらもアウト。
実際にその犯罪を遂げてしまった場合と比較すれば、量刑は軽くなることでしょう。
ただ、刑事事件としてとりあげられて刑罰を科される可能性があるという点については注意が必要です。
補足|単純使用の罰則は無し
実は大麻取締法では、
大麻の単純使用
について罰則規定がありません。
(大麻取扱者以外の大麻の研究目的での使用については罰則規定があります。)
(略)
第二十四条 大麻を、みだりに、栽培し、本邦若しくは外国に輸入し、又は本邦若しくは外国から輸出した者は、七年以下の懲役に処する。
(略)
第二十四条の二 大麻を、みだりに、所持し、譲り受け、又は譲り渡した者は、五年以下の懲役に処する。
(略)
引用元:大麻取締法
ただ、大麻の所持については罰則規定があります。
所持せずに使用するなどということは物理的に不可能でしょう。
「使用しただけだから無罪!」
などといった主張は通らないと考えるべきです。
大麻で不起訴になる基準とは?不起訴の事例は?所持量は関係する?
大麻の事案において、起訴・不起訴の基準は明確ではありません。
大麻で不起訴となる理由としては、主に
- 嫌疑不十分
- 起訴猶予
の2種類が挙げられます。
嫌疑不十分
「犯罪を犯したという証拠が不十分である」という理由による不起訴処分。
起訴猶予
犯罪を犯したという嫌疑は濃厚なものの、以下の理由により起訴をしないという処分。
かつてアトム法律事務所がとりあつかった大麻で不起訴となった実例
大麻の不起訴の統計データ
をここでご紹介しましょう。
大麻で不起訴になった事例
大麻の事案につき不起訴となった実例としては以下のようなものがあります。
事例①大麻の譲渡
所持していた大麻を現金と引き換えに譲り渡したという疑いがかけられた事例。
この事例では、譲り渡したとされる相手方の家などから大麻は押収されませんでした。
犯罪を犯したという証拠が乏しいことをうけ、改めて容疑を否認する方向で弁護活動を行いました。
結果、勾留の後に不起訴処分がくだされました。
検察官から不起訴の理由については告知されませんでしたが、おそらくは嫌疑不十分で不起訴になったものと推察されます。
事例②大麻等の譲受
依頼者は音楽のフェスに参加した際、たばこを濡らしてしまった男性に手持ちの巻きたばこをあげた。
その後、当該の男性からお返しにとDHCの亜鉛の袋をもらったが、実はその袋の中に大麻や麻薬が入っていた。
フェス終了後パトロール中だった警察官から職務質問を受けた際に麻薬類が見つかり、後日逮捕された。
この事例では、
袋の中身について薬物であるという認識がなかった
という点を強く主張。
結果、嫌疑不十分で不起訴となりました。
大麻の不起訴率
大麻の事案は、他の薬物犯罪と比較すると比較的不起訴の割合が多いと言えます。
2017年の統計データを見てみましょう。
起訴件数 | 2191件 |
---|---|
不起訴件数 | 2057件 |
起訴率 | 約52% |
*検察統計2017年次『17-00-08 罪名別 被疑事件の既済及び未済の人員』より
起訴された割合は全体の半分強といったところです。
また不起訴件数のうち、
- 嫌疑不十分
- 起訴猶予
の件数についても見てみましょう。
不起訴件数 | 2057件 |
---|---|
嫌疑不十分件数 | 810件 |
起訴猶予件数 | 1162件 |
*検察統計2017年次『17-00-08 罪名別 被疑事件の既済及び未済の人員』より
不起訴になったうち、
- 嫌疑不十分を理由とするのは全体の約39%
- 起訴猶予を理由とするのは全体の約56%
です。
初犯で余罪がなく、しかも大麻の所持量がきわめて微量である場合には、起訴猶予となる可能性もあります。
大麻所持はどう逮捕される?警察の証拠集めとは?
警察が被疑者を検挙するきっかけとしては以下のようなものがあります。
路上の職務質問
- 大麻の違法販売業者の摘発などに関連して張り込みが行われていた
- パトロールが行われていた
このようなとき、挙動の怪しい人物を発見した警察官は、その不審者に対して職務質問を実施します。
職務質問の過程で大麻が見つかれば、逮捕される可能性があります。
医師からの通報
医師には、
診断の結果、受診者が麻薬中毒者であった場合、都道府県知事に届け出なければならない
という通報義務が課されています。
この通報をきっかけに、警察の捜査がおよび逮捕にいたる可能性があります。
周囲の人の通報
大麻は使用者の人格や性格、挙動などに影響を及ぼします。
言動や挙動、また栽培の事実などについて不審に思った周囲の人が通報を行うこともあります。
こういった通報から警察に大麻所持の事実を認知され、逮捕にいたる可能性があります。
大麻譲受者、譲渡者の摘発
- 大麻を誰かから譲り受けた
- 大麻を誰かに譲り渡した
このような態様の事件では、「譲り受けた」または「譲り渡した」相手方が警察に捕まって犯行の内容を自白する場合があります。
そういった自白の供述によって警察の捜査対象となり、逮捕にいたる可能性もあります。
逮捕後の流れは以下のイラストの通りとなっています。
大麻事件の多くは、逮捕後、
- 検察官に事件が引き継がれ(送致)
- 身体拘束を継続する手続きが行われ(勾留)
起訴・不起訴の判断がくだされることになります。
逮捕後の手続きの流れについてくわしく知りたい方はコチラの記事をご覧ください。
逮捕にいたらずとも、在宅事件として刑事手続きが進むケースもあります。
在宅事件では、自宅で今まで通りの生活をしながらときおり呼び出されるような形で取調べを受けることになるでしょう。
警察の証拠収集活動
起訴・不起訴を判断する検察官の立場からすると、大麻の事案では
事件に関わる大麻それ自体の存在の有無
が重要となります。
大麻の所持などについて有罪判決に持ち込むためには、犯行に使われた大麻の実物が重要な証拠となるのです。
警察は検察官の捜査指揮のもと、大麻の押収に力を入れます。
- 身体検査
- 家宅捜索
などにより、大麻の実物を押収する
また大麻の押収と並行し取調べも行い、事件の全体像の把握に努めます。
麻薬や覚せい剤など…|大麻以外の薬物について弁護士が解説
日本には
薬物四法
と呼ばれる、薬物取り締まりにおいて基本となる4つの法律があります。
薬物四法
- 大麻取締法
- 覚せい剤取締法
- あへん法
- 麻薬及び向精神薬取締法
麻薬や覚せい剤について知りたい!
麻薬や覚せい剤の罪について知りたい方はコチラの記事をご覧ください。
麻薬
覚せい剤
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アトム法律事務所は設立以来、刑事事件に注力する弁護士事務所として活動してきました。
大麻の事案の弁護活動についてもとり扱っており、実績を重ねています。