第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。
「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。
被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。
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傷害事件の起訴までの流れは?起訴・不起訴・起訴猶予の区別は?
傷害事件の起訴でお悩みの方へ。
今回は、「傷害事件の起訴」について特集します。
- 傷害事件が起訴されるまでの流れ(期間・逮捕手続き)
- 傷害事件の起訴・不起訴の区別は?
- 傷害事件で起訴されない?「示談」とは?
アトム法律事務所は、刑事事件に打ち込んで「10周年」をむかえました。
刑事弁護の経験豊富な弁護士が「傷害事件の起訴」について解説します。
目次
傷害事件が起訴されるまでの流れは?
起訴されるまでの期間はどのくらい?
逮捕されるまでの期間は?
傷害事件で逮捕されるまでの期間は、さまざまです。
逮捕されるまでの期間
- 早ければ数日や数か月。
- 何年も経過してから逮捕されることも。
最近のニュース報道では、
どのくらいの期間で逮捕されているのか
見てみましょう。
報道①~約10日後~
2018年11月22日 傷害事件・発生
2018年12月 5日 傷害事件・逮捕
同僚を蹴るなどしてけがを負わせたとして、高知県警は4日、機動隊所属の巡査部長(略)を傷害の疑いで逮捕した。
容疑者は11月22日午後2時30分頃(略)約2週間のけがを負わせた疑い。
引用元:読売オンライン 2018年12月5日14時16分(https://www.yomiuri.co.jp/national/20181205-OYT1T50058.html)
この傷害事件は、顔見知りの犯行でした。
そのため、事件発生から逮捕されるまで・・・
約10日
でした。
さて、次の事件は・・・
報道②~約20日後~
2018年10月14日 傷害事件・発生
2018年11月20日 傷害事件・逮捕
山形署は20日、傷害の疑いで(略)容疑者(略)ら3人を逮捕した。
(略)
10月14日午後9時50分ごろ(略)男性(42)を蹴るなどの暴行を加え、首や脚にけがを負わせた
引用元:産経ニュース 2018年11月20日22時13分(https://www.sankei.com/affairs/news/181120/afr1811200077-n1.html)
この傷害事件は、事件発生から逮捕されるまで
約1ヵ月
でした。
さて、次の事件は・・・
報道③~約12年後~
2006年12月30日 傷害事件・発生
2018年11月 8日 傷害事件・逮捕
約12年前に生後11カ月の娘に暴行を加えて死亡させたとして、警視庁捜査1課は8日までに(略)容疑者(略)を傷害致死の疑いで逮捕した。(略)
逮捕容疑は2006年12月30日(略)頭の骨を折るなどして死亡させた疑い。
引用元:日本経済新聞2018年11月8日12時16分(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37510460Y8A101C1CC0000/)
この傷害事件は、事件発生から逮捕されるまで
約12年
でした。
逮捕の可能性はいつまで?
逮捕されるまでの期間はそれぞれですが、最終的にいつまで逮捕される可能性があるのでしょうか?
傷害事件で逮捕される可能性がのこるのは・・・
公訴時効の時効期間が成立するまで
です。
公訴時効とは?
- 一定期間を経過した後、起訴されなくなる
- 犯罪・事件によって「一定期間」は異なる
傷害事件にまつわる時効期間については、次のとおりです。
罪名 | 時効期間 |
---|---|
傷害罪 | 10年* |
傷害致死罪 | 20年** |
暴行罪 | 3年*** |
*刑法第204条・刑事訴訟法第250条第1項第2号
**刑法第205条・刑事訴訟法第250条第2項第3号
***刑法第208条・刑事訴訟法第250条第2項第6号
傷害の時効について詳しく知りたい方は、以下のリンクもご覧ください。
「傷害の時効」に関するページ
起訴されるまで(逮捕から23日間)
逮捕された後の流れは、次のとおりです。
起訴されるかどうかは・・・
逮捕されたときから最長23日
で通常決まります。
起訴されるまで(在宅事件では制限期間なし)
「逮捕なし」で捜査がされる事件もあります。
このような事件のことを、「在宅事件」といいます。
在宅事件の場合、起訴されるまでの期間に期限はありません。
ただ、この場合でも、公訴時効の時効期間を経過すれば、起訴されて処罰されることはありません。
傷害事件で起訴されるケースとは?起訴猶予とは?
起訴・不起訴の分かれ目とは?
起訴か、不起訴かは、検察官によって決められます。
検察官から見て・・・
- 訴訟をおこなえる条件を満たさない
- 犯罪の成立要件を満たさない
- 立証の難易度がむずかしい
などの事情があるとき、不起訴処分とされます。
不起訴処分の理由まとめ
具体例とともに、整理しました。
種類 | 具体例 |
---|---|
訴訟条件を欠く | 被疑者死亡 |
罪とならず | 14歳未満 心神喪失 |
嫌疑なし | 人違い |
嫌疑不十分 | 証拠がない |
起訴猶予 | あえて不起訴 |
以下のホームページを参考に簡略化して作成した。
・検察庁(http://www.kensatsu.go.jp/qa/qa2.htm)
・法務省(http://www.moj.go.jp/keiji1/keiji_keiji09.html)
このうち、⑤の起訴猶予については、色合いが異なります。
起訴猶予については、次の項目で詳しく見ていきましょう。
起訴猶予とは?
「起訴猶予」というのは・・・
- かりに犯罪が成立するとして
- 訴訟条件もそなわっているとしても
- 諸事情を考慮して、あえて起訴しない
という処分です。
犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる。
引用元:刑事訴訟法第248条
傷害事件で起訴猶予とされやすいのは、次のようなケースです。
どんなとき起訴猶予?(目安)
- ケガが軽傷
- 前科なし
- 余罪なし
- 反省している
- 示談が成立
傷害事件では、とくに示談が成立すると不起訴になりやすい傾向があります。
示談の方法・解決事例など、のちほどご紹介します。
《コラム》起訴されたら保釈をめざす!
被告人の「釈放」については、「保釈」の申請が必要です。
それにしても、
「保釈」(ほしゃく)と「釈放」(しゃくほう)
まぎらわしい用語ですね。
「釈放」というのは、
身体拘束から解放されること一般
です。
これに対して、「保釈」は、
被告人が身体拘束から解放される手続き
です。
「保釈」の申請については、弁護士にご依頼いただけます。
保釈金の納付など、慎重を期して、弁護士にご依頼いただくケースが多いです。
裁判官の保釈許可がおりたら、「保釈金」を納付します。
その後、釈放してもらえます。
「保釈申請の手続き」については、以下のリンクを参考にしてみてください。
「傷害事件の保釈条件」については、以下のリンクを参考にしてみてください。
「傷害事件の保釈」に関するページ
次に、「傷害事件の示談」をチェックしていきましょう。
傷害事件で不起訴・罰金を目指すなら示談が必要?
被害者と示談したい!傷害事件の示談金は?
「傷害事件の示談」とは、簡単にいうと・・・
被害の賠償について、当事者の話合いで解決すること
です。
傷害事件の示談とは?
傷害事件の損害賠償について、加害者・被害者が話合いで解決すること
示談には、示談金が必要になります。
示談金の金額相場については・・・
- 被害がそれほど重くない場合は、10~30万円程度
- 被害が重い場合は、100万円を超えることもある
といったものです。
以下のリンクでは、示談金の実例を紹介しています。
《コラム》傷害事件の刑罰は?懲役20年も?
ここでは、傷害事件の刑罰を整理しました。
事案①
右耳付近・なぐる・加療2週間
刑罰:罰金20万円
事案②
顔面・引っ掻く・加療1ヵ月
刑罰:罰金50万円
事案③
顔面や下腹部・なぐる・加療18日
刑罰:懲役10か月(執行猶予3年)
事案④
首・蹴る・加療2週間
刑罰:懲役1年(執行猶予3年)
事案⑤
高次脳機能障害・入院加療47日
刑罰:懲役2年6か月(実刑)
第一東京弁護士会刑事弁護委員会編『量刑調査報告集Ⅳ』から抜粋・編集。
事案⑤は、後遺症がのこるような特に重大な事案のため、実刑が科せられました。
それほど傷害結果が重くない場合には、執行猶予がつくことが多いです。
行為態様や結果の重大さなどを考慮して、刑罰が決められます。
ご自身やご家族の傷害事件において
- どのくらい重い刑罰になるか
- 不起訴になる可能性はあるか
など、気になることがあれば弁護士におたずねください。
さいごに、アトム法律事務所の加害者向け相談窓口のご紹介です。
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- 「傷害事件で起訴されそう・・・」
- 「傷害事件で不起訴をめざして示談交渉をすすめたい。」
そのような方のお悩みをお聞きしています。
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お時間を気にせず、お気軽にご連絡ください。
さいごに
傷害事件の場合、示談成立で不起訴になる可能性が高いです。
また、起訴されたとしても、刑罰が軽くなる可能性もあります。
お早めに弁護士相談にお越しください。
今後の刑事弁護の幅が広がります。
【まとめ】傷害事件で起訴されそう…お早目に弁護士相談を!
「傷害事件の起訴」など刑事事件でご不安な方は、ぜひアトム法律事務所の弁護士にご相談ください。
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「傷害事件」について詳しく知りたい方は、関連記事もあわせてご覧ください。
起訴猶予の判断では・・・
などの事情が総合的に考慮されます。