岡野武志

第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。

「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。

被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。

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児童ポルノで逮捕|弁護士が児童ポルノの捜査方法、バレる経緯などの実例を詳解

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  • 児童ポルノで逮捕されそう!弁護士に頼るべき?
  • そもそも児童ポルノってなに?要件は?逮捕される?

ご覧のページでは、児童ポルノの要件や逮捕の可能性、捜査方法などについて解説します。

児童ポルノで逮捕|弁護士が要件を解説!単純所持でも児童ポルノ法違反

児童ポルノは、

児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律

によって取り締まられます。

通称、「児童買春・児童ポルノ禁止法」です。

具体的に、どのような態様の事例について取り締まられる可能性があるのか、解説していきましょう。

児童ポルノ法の要件とは?単純所持ってなに?

法律上、児童ポルノとは、

  • 写真
  • PCスマホ内のデータDVDUSBなどの電磁的記録

などにおいて、以下のような描写が見られるものを言います。

  1. ① 児童(18歳未満の者)の性交や性交の類似行為を映したもの
  2. ② 他人が児童の性器などを触ったり、児童が他人の性器などを触ったりする行為を映したもので、性欲を興奮、刺激させるもの
  3. ③ 衣服の全部または一部を着けず、児童の性器やその周辺部、でん部、胸部が露出、強調されているもので、性欲を興奮、刺激させるもの

要するに原則18歳未満の者の性的な画像、動画は児童ポルノとしてあつかわれるということです。

これら児童ポルノについて、

  • 持っていたり
  • 製造したり
  • 頒布したり

すると以下の刑罰を科される可能性があります。

個人利用目的の場合

児童ポルノの刑罰

 刑罰の内容
「所持」「保管」した1年以下の懲役
or
100万円以下の罰金
「製造」した3年以下の懲役
or
300万円以下の罰金

*1性的好奇心を満たす目的に限る

また特定他者をも巻き込む形で児童ポルノに関わった場合は、以下の刑罰を科される可能性があります。

特定他者が関わる場合

児童ポルノの刑罰

 刑罰の内容
「提供」した
or

提供目的で

「製造」

「所持」

「運搬」

「輸入」

「輸出」

をした
3年以下の懲役

or

300万円以下の罰金

さらに、不特定多数の者を巻き込む形で児童ポルノに関わった場合は、より厳罰に処される可能性があります。

不特定多数の者が関わる場合

児童ポルノの刑罰

 刑罰の内容
「提供」「陳列」した
or
提供・陳列目的で
「製造」
「所持」
「運搬」
「輸入」
「輸出」
「外国に輸入」
「外国から輸出」
をした
5年以下の懲役

or

500万円以下の罰金

or

これら両方

これら表の中の「製造した」についてですが、これは

児童に自撮りなどをさせて送信させる行為

も該当し得ます。

過去、アトム法律事務所がとり扱った事例の中では、以下のようなものもあります。

相談者は、当時中学生の被害者に対しSNS上で裸の写真を自撮りさせて、それを入手した。

また、その入手した画像を知人にも提供。

その後、警察が事件を把握し、児童ポルノの製造と提供の疑いで捜査を開始した。

児童に自撮りなどをさせて送信させる行為

について、事例によっては、単純所持ではなく製造によって検挙される可能性もあるというわけです。

単純所持でもアウト

児童ポルノは単純に所持しただけでも罪に問われ得ます

ただ、法律の規定では、

性的好奇心を満たす目的で

所持、保管していた場合に限り罪に問うことになっています。

罪に問われないケース

以下のような態様であれば、罪に問われることはないでしょう。

  • コンピューターウイルスなどによりPCに画像を保存させられた
  • 知人、友人から突然送られてきた

など

また、単純に所持、保管しているというだけの態様であれば

18歳未満であることを知らなかった場合

についても罪に問われることはありません。

児童ポルノで逮捕|弁護士が児童ポルノのバレる経緯、捜査方法の実例を解説

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児童ポルノの所持や製造がばれる経緯
児童ポルノ事案における捜査の方法、逮捕の可能性

について解説していきましょう。

児童ポルノのバレる経緯とは?ダウンロードしたことってバレる?

児童ポルノの所持などを捜査機関が把握する経緯としては、主に以下が挙げられます。

  1. 被害児童が被害を告白し発覚
  2. 児ポ販売業者の顧客リストから発覚
  3. サイバーパトロールにより発覚
  4. 他の犯罪に付随して発覚

ひとつずつ解説していきます。

被害児童が被害を告白し発覚

児童との直接的な交流により児童ポルノを入手していた場合、被害児童が被害を告白し事件が明らかになる場合があります。

態様としては、

被害児童の両親などが不審に思い、その後事件が明らかになる

といったケースが多いです。

具体的にアトム法律事務所がとり扱った事例としては、以下のようなものがあります。

実際の事例①

相談者はアプリ上で知り合った中学3年生に対し、メールで裸の写真を要求し送信させ、児童ポルノを製造。

不審に思った被害児童の両親が事件を把握し、警察に通報した。

実際の事例②

相談者はネット掲示板で知り合った中学生とLINEでやり取りをし、ギフトカードなどを対価として児童ポルノを製造。

その後、被害児童の両親が事件を把握し警察に通報した。

児ポ販売業者の顧客リストから発覚

児童ポルノを製造・販売している業者などが摘発され、顧客のリストが警察に押収されることがあります。

そういったリストから、児童ポルノの所持について捜査が行われるケースもあります。

アトム法律事務所でも、以下のような事象が発生したことがありました。

実際の事例

とある児童ポルノ頒布サイトが摘発された。

その後、サイトの顧客であったという方からの相談が急増。

中には警察から実際に取り調べを受けているという事例もあった。

サイバーパトロールにより発覚

警察は、ネット上の空間においてもパトロールを行っています

そのパトロールの途上で、児童ポルノの所持や製造、頒布に関わる事例を見つけた場合、さらにくわしく捜査を開始します。

ファイル共有ソフトを使った児ポ動画像のダウンロード、アップロードについて、警察の取り調べが行われる事例があります。

こういった事例は、サイバーパトロールなどにより把握されたものだと考えられます。

実際の事例

相談者はファイル共有ソフトを用いて成人用動画をダウンロードおよびアップロードしていた。

その中には児童ポルノに該当する動画像もあった。

ある日、警察が自宅を訪問しPCを押収。

児童ポルノの陳列の容疑で取り調べを受けた。

他の犯罪に付随して発覚

別件の盗撮事件児童買春事件の捜査の過程で、スマートフォンやPCの中身について捜査が行われることもあります

その過程で児童と思しき動画像が発見された場合、児童ポルノの製造、所持についても追求されることになります。

アトム法律事務所がとり扱った事例としては、以下のようなものがあります。

実際の事例①

相談者は女子トイレの個室を盗撮した事案につき、警察に事情聴取をうけた。

取調べの過程でPCを提出したところ、その中に児童ポルノに相当するデータがあり、児ポ法違反の容疑でも捜査されることになった。

実際の事例②

相談者はネットの掲示板で知り合った児童を脅迫し、裸の写真を送らせた容疑で警察から捜査を受けた。

その後、捜査の過程でPC内の画像から別件の児童ポルノ製造についても明らかになり、警察の追求を受けることになった。

児童ポルノで逮捕される可能性は?警察の捜査方法って?

警察は、児童ポルノの製造、所持などについて把握したときには、まず物証の確保に努めます。

具体的にはPCやスマートフォン、DVDや外付けの記録媒体などを押収し、解析します

また、並行して取調べも行います。

逮捕の可能性

あくまで一般論になりますが、児童ポルノの案件において逮捕が行われるのは稀です。

多くは、在宅事件として取調べを受けることになるでしょう。

過去アトム法律事務所でとりあつかった事例を検討してみると、以下のような態様の事件においては逮捕も行われています。

  • 常習的に児童買春も行っていた
  • 強制わいせつにあたる行為によって児童ポルノを製造した
  • 盗撮により児童ポルノを製造した
  • 強要、脅迫にあたる行為によって児童ポルノを製造した

など

ですが、一般的な児童ポルノの案件では、警察も逮捕を行うことに対してとくに積極的ではないようです

逮捕を行うには、事件につき以下のイラストの要件を満たしている必要があります。

逮捕の要件

警察の取調べに素直に応じている
PCやスマホなどの証拠物を素直に提出している

こういった事情が認められる場合、さらに逮捕の可能性は小さくなることでしょう。

児童ポルノで逮捕|弁護士の弁護活動について知りたい方はコチラ

ここまで児童ポルノの要件や捜査の流れなどについて解説してきました。

この記事を踏まえたうえで、

では弁護士はどのような弁護活動をしてくれるのか

という点について疑問の方はコチラの記事をご覧ください。

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