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保釈の条件は…身元引受人?保釈条件に違反したらどうなる?

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  • 保釈条件って何があるの?
  • 保釈条件に身元引受人は必須?
  • 保釈条件に違反したらどうなる?

保釈条件の謎に、刑事弁護の経験をもつ弁護士がせまります。


1

保釈の種類

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保釈には、いくつかの種類が存在します。

保釈の種類
  • 権利保釈
  • 裁量保釈
  • 義務的保釈

種類ごとに保釈の条件が異なります。

一つずつ確認していきたいと思います。

Q1

権利保釈の条件は?

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まずは、「権利保釈」について解説します。

権利保釈は「必要的保釈」とも呼ばれています。

この保釈の根拠となる条文を確認してみましょう。

保釈の請求があつたときは、次の場合を除いては、これを許さなければならない。

一 被告人が死刑又は無期若しくは短期一年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪を犯したものであるとき。

二 被告人が前に死刑又は無期若しくは長期十年を超える懲役若しくは禁錮に当たる罪につき有罪の宣告を受けたことがあるとき。

三 被告人が常習として長期三年以上の懲役又は禁錮に当たる罪を犯したものであるとき。

四 被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。

五 被告人が、被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させる行為をすると疑うに足りる相当な理由があるとき。

六 被告人の氏名又は住居が分からないとき。

引用元:刑事訴訟法 第89条

この条文にある一定の事由にいずれも該当しなければ、保釈請求があると必ず保釈許可されることになります。

条文を紹介しましたが、法律を読み慣れていないとちょっとわかりにくい点があると思います。

6つの事由について、一つずつみていきたいと思います。

①一定以上の犯罪を犯していない

一つ目の事由は、「一定以上の犯罪を犯していないこと」です。

死刑又は無期若しくは短期一年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪を犯していない

具体的にはどのような罪なのでしょうか。

一定以上の罪を具体的にいうなら、

  • 殺人罪
  • 強盗致死傷罪
  • 現住建造物等放火罪

などが該当することになります。

このような、いわゆる重大犯罪に該当しない罪であることが保釈の一つ目の事由となります。

②今までに一定以上の犯罪を犯していない

二つ目の事由は、「今までに一定以上の罪を犯していないこと」です。

前に死刑又は無期若しくは長期十年を超える懲役若しくは禁錮に当たる罪につき有罪の宣告を受けたことがない

平たくいうと、再犯者ではないということになります。

具体的にはどのような罪が該当するのでしょうか。

殺人罪、強盗致死傷罪などにくわえて、

  • 傷害罪
  • 強盗罪

などが該当することになります。

このような場合に該当する場合、権利保釈は認められません。

③常習性がない

三つ目の事由は、「常習性がないこと」です。

常習として長期三年以上の懲役又は禁錮に当たる罪を犯していない

具体的にはどのような罪が該当するのでしょうか。

  • 窃盗罪
  • 詐欺罪

などが該当することになります。

④証拠隠滅のおそれがない

四つ目の事由は、「証拠隠滅のおそれがないこと」です。

事件を否認しているだけで、証拠隠滅のおそれありと疑われてしまうのが現状です。

否認事件の場合は、保釈が認められにくくなるでしょう。

⑤被害者などに危害を加えない

五つ目の事由は、「被害者などに危害を加えないこと」です。

被害者などにいわゆる「お礼参り」に行く可能性があると判断されるような被告人は保釈が認められません。

お礼参りとは、被害者・告発者・裁判で不利な証言をするような者などに対する報復行為を意味します。

  • 事件について、きちんと反省している
  • 被害者に対して謝罪している、謝罪の気持ちを持っている

このような対応をおこなっている場合は、保釈される可能性があります。

⑥名前と住所が分かる

六つ目の事由は、「名前と住所が分かること」です。

氏名や住居が分からないと、逃亡のおそれがあると考えられます。

このように一定の事由に該当しなければ、被告人は「権利」として保釈によって釈放されることになります。

ここまで、権利保釈について解説をすすめてきましたが…

実際のところ、裁判所が権利保釈を認めるケースはあまり多くない

被告人が事件を否認しているだけで、保釈が認められにくくなることがあります。

否認することで、裁判所は「被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由」があると簡単に認めてしまいます。

権利保釈の除外事由に該当するような場合でも、保釈が認められないわけではありません。

裁量保釈」によって釈放される道が残っています。

それでは、つづいては裁量保釈について解説したいと思います。

Q2

裁量保釈の条件は?

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裁量保釈の根拠となる条文を確認してみましょう。

裁量保釈は「任意的保釈」とも呼ばれています。

この保釈の根拠となる条文を確認してみましょう。

裁判所は、適当と認めるときは、職権で保釈を許すことができる。

引用元:刑事訴訟法 第90条

裁量保釈は、裁判所を説得することで得られる保釈です。

裁量保釈は、言葉のとおり裁判官の裁量で決められる保釈のことです。

裁量保釈を請求する場合は、保釈の「相当性」と「必要性」を裁判所に訴えます。

▼保釈の相当性

保釈請求がどれだけ妥当であるか

具体的には、「逃亡や証拠隠滅のおそれがない」ことを主張します。

▼保釈の必要性

保釈による身柄の釈放がどれだけ必要であるか

具体的には、「被告人を保釈しなければ困る事情がある」ことを主張します。

たとえば、

  • 一家の大黒柱である被告人が勾留されることで、収入が途絶えて一家が経済的に困窮する
  • 経営者である被告人が勾留されることで、会社の経営が回らず従業員に迷惑を与える

このような事情は、保釈の必要性における説得材料となり得ます。

Q3

義務的保釈の条件は?

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実務上、一般的におこなわれる保釈の多くは、権利保釈・裁量保釈のどちらかになります。

ですが、法律上、もう一つの保釈の種類があります。

義務的保釈」です。

この保釈の根拠となる条文を確認してみましょう。

勾留による拘禁が不当に長くなつたときは、裁判所は、第八十八条に規定する者の請求により、又は職権で、決定を以て勾留を取り消し、又は保釈を許さなければならない。

引用元:刑事訴訟法 第91条 第1項

起訴されてから裁判が開かれるまで、約2ヶ月の被告人勾留がつづきます。

特に継続の必要がある場合、勾留は1ヶ月ごとにさらに更新されつづけることになります。

身体拘束を受ける勾留が不当に長くなった場合、裁判所は「義務」として身柄を解放しなければなりません。

それが、権利保釈・裁量保釈が認められないようなケースであってもです。

不当に長い勾留とは、単なる時間の長さだけによりません。

  • 事件の内容
  • 犯罪の軽重
  • 審理の進み具合
  • 裁判の難易度

など、さまざまな事情から相対的に判断されます。

「不当に長く」にあたる基準となる特定の期間があるというわけではありません。

不当に長いと判断された場合、勾留の取り消しではなく、原則として保釈によって身柄解放がおこなわれます。

裁判の出頭などを担保とする保釈保証金を納付する必要があります。

お悩みの刑事事件では、

  • どのような保釈が請求できるのか?
  • そもそも保釈される見込みはあるのか?

保釈について相談したいという方は、アトム法律事務所の弁護士にぜひご相談ください。

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保釈の基本条件

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保釈されるためには、守るべき条件がいくつか付されることになります。

  • 保釈保証金の納付
  • 保釈の指定条件を守る

保釈条件について、それぞれみていきたいと思います。

Q1

保釈の条件①保釈保証金とは?

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保釈の許可が出されても、保釈保証金を納付しなければ釈放されることはありません。

保釈を許す決定は、保証金の納付があつた後でなければ、これを執行することができない。

引用元:刑事訴訟法 第94条1項

保釈金の納付は、保釈に欠かせない条件となっています。

保釈保証金は、「被告人の出頭を保証する金額」とされています。

保釈金の金額は一律ではなく、

  • 犯罪の性質および情状
  • 証拠の証明力
  • 被告人の性格および資産

から、被告人それぞれの情況に応じて決められます。

Q2

保釈の条件②保釈の指定条件とは?

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保釈が認められるには、保釈されてから判決までのあいだ、守るべき指定条件がかせられます。

指定条件は、被告人の「逃亡や罪証隠滅の防止に必要かつ有効な条件」であるべきとされています。

3

保釈の指定条件|身元引受人、外泊禁止…

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先ほどお伝えしたように、保釈には指定条件があります。

条件の内容は、

  • 被告人の性格
  • 事件の内容や性質

などによって事件ごとに異なります。

ここでは、一般的に付けられることの多い指定条件について確認しておきたいと思います。

Q1

保釈には身元引受人が必要?

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身元引受人は、法律上の保釈の条件ではありません。

しかし…

身元引受人は、事実上、保釈に欠かせない条件

身元引受人は保釈された被告人の身元を引き受けて、

  • 保釈中の生活・行動を監督
  • 公判期日への出頭を確保

このような役割をになっています。

保釈中の生活や行動を監督しやすいため、同居の家族が身元引受人となることが多いです。

ケースによっては、勤め先の上司友人が保釈保証人となることもあります。

保釈保証人となる人は、保釈中に逃亡や証拠隠滅をはからないよう監督する人であれば足ります。

同居や血のつながりは、保釈保証人の絶対条件ではありません。

Q2

無断外泊は保釈条件違反?

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保釈を許可する条件として、保釈中の住居を指定されることがあります。

このような場合、制限住居以外で寝泊まりするなど外泊することは条件違反となります。

裁判所から許可を得れば、保釈中に外泊や旅行が認められることもあります。

Q3

被害者への接触禁止が保釈の条件?

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暴行罪に傷害罪、強制わいせつ罪など…

他人に被害を与える罪を犯した場合の保釈では、被害者への接触禁止が保釈の条件に入れられることがあります。

被害者と直接会うことはもちろん、電話やメールなど方法を問わず一切の接触が禁じられます。

Q4

共犯者とも接触禁止?

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共犯事件の場合、保釈条件に共犯者との接触禁止が付けられることがあります。

保釈中に共犯者と共謀して事件の口裏を合わせたりすることを防止する目的で接触禁止の条件が付けられます。

直接会うだけでなく、電話・メール・SNSなどでも連絡を取ることが禁止されます。

4

保釈条件に違反した場合

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Q1

保釈条件に違反したら身体拘束?

保釈条件を守ることを条件に、釈放されることになります。

では、その条件に違反したら、また身体拘束されることになるのでしょうか。

違反した場合、どうなるのかが規定された条文を紹介します。

裁判所は、左の各号の一にあたる場合には、検察官の請求により、又は職権で、決定を以て保釈又は勾留の執行停止を取り消すことができる。

引用元:刑事訴訟法 第96条1項

「保釈又は勾留の執行停止を取り消すことができる。 」とあります。

保釈条件に違反すると保釈が取り消されて、再び刑事施設に収容されることになります。

保釈の取り消しは、検察官によって請求され、裁判官によって決定されます。

保釈条件に違反すると、刑事施設での生活に逆戻りしてしまいます。

保釈条件違反とならないために、チェックシートを作成しました。

こちらを参考にして、保釈条件の違反にあてはまらないようにご注意ください。

保釈条件違反とならないためには…?
出頭には必ず応じる
逃亡をはからない
罪証隠滅をはからない
被害者などにお礼参りに行かない
制限居住を守る

※刑事訴訟法 第96条

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Q2

保釈条件に違反したら保釈金没取?

保釈条件に違反すれば、保釈金が没取されてしまう可能性があります。

その根拠を確認しておきます。

保釈を取り消す場合には、裁判所は、決定で保証金の全部又は一部を没取することができる。

引用元:刑事訴訟法 第96条2項

保釈された者が、刑の言渡を受けその判決が確定した後、執行のため呼出を受け正当な理由がなく出頭しないとき、又は逃亡したときは、検察官の請求により、決定で保証金の全部又は一部を没取しなければならない。

引用元:刑事訴訟法 第96条3項

保釈金は「全部」または「一部」が没取される可能性があります。

保釈金の没取は、裁判官の裁量によって決められます。