第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。
「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。
被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。
アトムは夜間土日も受け付けの相談窓口で刑事事件のお悩みにスピーディーに対応いたします。
建築士が詐欺で逮捕…逮捕後の流れは?免許取り消し?
- 建築士の家族が詐欺で逮捕された!
- 詐欺の逮捕後の流れは…?
- 建築士免許・資格は失う?
ご覧のページでは、過去10年の刑事弁護士としての経験をもとに、建築士が詐欺で逮捕された場合の悩みや困りごとにお答えします。
目次
この記事で解説している法律
- 法律
- 刑法246条
- 条文
- 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。(刑法246条1項)
- 刑罰
- 10年以下の懲役
建築士の詐欺事件と逮捕・免許の関係
建築士の詐欺事件で逮捕から釈放までの流れは?
詐欺事件で逮捕されると、留置所や拘置所に身柄を拘束され、捜査機関の取り調べを受けます。在宅捜査に切り替えられた場合や、不起訴が決まった場合は、身柄が釈放されます。
建築士の仕事は?免許・資格は失う?
詐欺事件で逮捕された場合、警察からの連絡やマスコミ報道で職場に知られる可能性はありますが、逮捕されたことのみを理由に資格を失う、ということはありません。事件が起訴され懲役刑(禁錮以上の刑)に処せられた場合は、建築士の資格を失い、失職することになります。
事件が不起訴で終了した場合は、建築士法7条・8条にある建築士免許の欠格事由には該当しません。詐欺事件で起訴された場合、罰金刑はないので、有罪になれば必ず懲役刑になります。
執行猶予付き懲役刑は、欠格事由に該当するため、建築士免許を失うことになります。執行猶予の期間満了から5年間、または、実刑の刑期満了から5年間は、建築士免許を受けることができません(絶対的欠格事由)。さらに、5年間経過後であっても、過去に懲役刑(禁錮以上の刑)の判決を受けたことを理由に、建築士免許を受けられない可能性があります(相対的欠格事由)。
詐欺事件で逮捕された建築士の家族との面会は?警察からの連絡は?
家族の一般面会は、基本的に逮捕中は認められず、勾留決定の翌日(逮捕後最長4日目)から可能になることが多いです。業務関連の事件であれば捜査のために職場に連絡が行く可能性はありますが、仕事と無関係な事件であれば会社に連絡がいく可能性は低いです。
逮捕された家族に面会する場合は、警察署の留置係で面会受付をし、1回15分程度の面会が認められます。一般の方の面会は、「1日一組だけ」「時間制限あり」「接見禁止中は面会不可」等の様々な制約がありますが、弁護士であればこれらの制約はなくいつでも面会が可能です。
業務と関係ない内容・時間・場所の事件について、警察や検察から職場へ連絡がいくことはまずないでしょう。家族への連絡は、警察から来る場合もありますが、弁護士や裁判所から来る場合もあります。こちらから警察へ確認をする場合は、自分の身元や逮捕勾留されている本人との関係などを聴取される可能性があり、弁護士以外が確認をしても教えて貰えない場合もあります。
詐欺事件の基礎知識
詐欺事件の意味とは?
詐欺とは、刑法246条によって定められた犯罪で、「人を欺いて財物を交付させた」場合が対象です。詐欺の刑罰は「10年以下の懲役」です。
詐欺で処罰の対象となる行為は『人を欺いて財物を交付させたり、不法に利益を得る行為』を言います。詐欺は未遂でも処罰される可能性があります。(刑法250条)
詐欺の刑罰の範囲は「10年以下の懲役」と定められています。詐欺の場合、罰金刑がないため、有罪になると執行猶予付き判決か実刑になってしまいます。
詐欺事件は「逮捕」される可能性あり?
詐欺は、犯行現場を目撃されれば、現行犯逮捕される可能性があります。また、現行犯逮捕を免れても、証拠によって詐欺の容疑が固まれば、逮捕状が発行され後日逮捕される可能性があります。詐欺の逮捕を避けるためには、問題となっている詐欺の被害者と早めに示談を締結することが大切です。
現行犯逮捕は、犯行中や犯行直後の様子を目撃され、巡回中や通報で駆け付けた警察官にその場で逮捕される、という場合が主です。そのまま警察署まで連れていかれ、留置場に入れられてしまう可能性があります。
後日逮捕(通常逮捕)は、犯行から時間が空いて、裁判所発付の逮捕状を持って警察がやって来る、という場合です。こちらも、警察署に連れていかれ、そのまま留置場に入れられてしまう可能性があります。
詐欺事件は「示談」で処分が軽くなる?
詐欺事件は、検察が起訴を決める前に示談できれば、不起訴の見込が上がります。特に、初犯の詐欺事件ならば、不起訴の可能性はより強まります。起訴が決まった後でも、詐欺の被害者と示談を結べれば、刑罰が軽くなる事由として考慮されます。
事件の態様が悪質であったり、同様の犯行を重ねている場合は、起訴の可能性が上がる事由になります。一方で、被害者と示談できたり、初犯の場合は、不起訴の見込みが強まります。不起訴になれば前科にならないですし、刑事事件の処分を受けることなく事件は終了します。
起訴決定後でも、被害者と示談した方が良い理由はあります。起訴を無かったことにはできませんが、示談で相手方の許しを得ていれば、執行猶予がついて実刑回避や、量刑が軽くなる期待は上がります。
詐欺事件のポイント
前科をつけないためには「示談」が大切
詐欺事件を前科をつけないで終結するためには、被害者と示談してもらうことが重要です。詐欺の被害者に真摯に謝って、宥恕(許し)を得ることができれば、起訴され前科がつく可能性は下がります。
前科になるのは、事件が起訴されたケースに限られます。実際、検察の起訴/不起訴の判断に、示談して被害者から許しを得ているかが影響を与える場合が多いです。
起訴にならないためには、「加害者を許す」ことが記載された宥恕条項や、「加害者の処罰を求めない」ことが記載された嘆願書、被害届の取下げなどを不足なく盛り込むことが重要です。
逮捕からの早期釈放も「示談」がポイント
詐欺事件で逮捕から釈放されるまでの期間は、最長で23日間かかる可能性があります。※起訴された場合は、さらに勾留が続く可能性があります。しかし、詐欺の被害者と示談することができれば、当事者間で事件が解決したことを捜査機関に訴えることができ、釈放が早まる可能性が上がります。
逮捕からその後の勾留まで決まり、更に勾留延長までされると、最長で23日間も身柄拘束が続いてしまうことになります。その間、会社や学校には出られませんので、解雇や退学のリスクは高くなってしまいます。
被害者の許しを示談で得られれば、不起訴の見込みが上がるため、逮捕勾留する必要性が低くなり、早期釈放の期待が上がります。
早めの弁護士相談で早期解決を
詐欺トラブルに遭った場合、迅速に弁護士に相談することが大切です。逮捕勾留の阻止や早期釈放、不起訴で前科回避、などの結果は、弁護士が早く対応するほど可能性が上がります。
取り調べにしっかり対応するためのアドバイス、外に出られない本人に代わって被害者と示談するなど、弁護士が役立つ場面はたくさんあります。示談交渉においては、弁護士だけなら相手方が連絡先を教えてもよいという場合も多々あります。
弁護士に早めに相談したから刑事事件化を回避できたケース、逮捕後すぐに釈放されて会社をクビにならずに済んだケースなど、弁護士相談が問題を早期に解決し、今まで通りの生活を守るための第一歩になります。まずは気軽な無料相談を今すぐ試してみてください。
刑事事件でお困りの方へ
ご希望される方はこちら
逮捕から勾留、そして起訴決定までは、最長で23日間の間、留置場に身柄拘束される恐れがあります。さらに起訴が決まった場合には、判決が出るまで1か月~それ以上の期間、拘束が続いてしまう可能性もあります。