岡野武志

第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。

「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。

被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。

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寸借詐欺で逮捕される?前科をつけない方法は?

寸借詐欺は、お金を借りるふりをして他人から財物をだまし取る犯罪です。

寸借詐欺も、詐欺罪にあたることから、懲役10年以下の刑が科せられる可能性があります。

寸借詐欺は、他の詐欺と比べて被害金額が少ないことが多いため、軽い罪と見られがちですが、それでも犯罪であることには変わりません。

寸借詐欺を行った場合でも、他の詐欺罪と同様、厳しい処分を受けるケースがあります。

寸借詐欺で逮捕される?

寸借詐欺とは、お金を借りるふりをして他人から財物をだまし取る犯罪です。

詐欺罪が成立するためには、①相手を欺いて②錯誤に陥れ③錯誤に基づいて財物を交付させることが必要で、かつ、①〜③に一連の因果関係がなければなりません。

寸借詐欺で立件する場合「①相手を欺いて」金銭を得たことを立証する必要があります。

つまり、初めから返す意思がなかったという行為者の主観面を客観的な証拠から立証する必要があるのです。このため、実際には寸借詐欺を事件化し、行為者を逮捕することは困難なケースが少なくありません。

ただし、以下のような事情が重なれば初めから返す意思がなかったことを立証しうるため、寸借詐欺で逮捕される可能性があります。

  • お金がないと言っていたのに、十分な現金を所持していた
  • 交通費だけを貸して欲しいと言っていたのに、複数人から借りていた
  • もらった身分証や連絡先がでたらめだった

寸借詐欺は1件当たりの被害額は少ない場合が多く事件化されにくいですが、件数が増えると事件化し逮捕される可能性も高まります。

寸借詐欺で逮捕された場合の流れ

寸借詐欺などの刑事事件で逮捕された場合、起訴・不起訴の判断が下されるまでの流れは以下のようになります。

逮捕された事件では、原則48時間以内に警察から検察に送致され、その後24時間以内に検察官によって勾留請求されるかどうかが決まります。

勾留とは逮捕に引き続いて行われる身体拘束の手続きです。検察官の勾留請求が裁判官に認められれば、検察官が起訴・不起訴の判断を下すまで最大で20日間勾留されることになります。

つまり、逮捕から起算すると起訴・不起訴が決まるまで最大で23日もの間、身体を拘束されることになるのです。当然、その間は学校や会社に行けないことから、逮捕による社会的な不利益は無視できないほど大きいといえます。

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寸借詐欺で逮捕された場合の弁護士の役割

寸借詐欺で逮捕された場合、すぐに弁護士に相談することが重要です。

弁護士は詐欺被害者との示談交渉や、裁判所への意見書の提出によって、できるだけ早期に依頼者が身体拘束から解放されるよう活動をすることができます。

また、検察官による起訴を防ぎ、依頼者に前科をつけないような活動に努めていきます。

寸借詐欺で逮捕された場合のよくある質問

寸借詐欺で警察に逮捕されたらどうすればいいですか?

寸借詐欺で警察に逮捕されたら、なるべく早く弁護士を呼びましょう。

特に逮捕直後の被疑者には家族であっても面会することができないことから、被疑者はとても不安な立場にあります。

弁護士は逮捕直後から被疑者と面会が可能で、事件の見通しや取調べに対するアドバイスなどを聞くことができます。また、家族や友人からの伝言を被疑者に伝え、被疑者を元気づけることもできます。

ご家族などを通して弁護士を呼ぶ方法は、各弁護士会の当番弁護士に連絡する方法と、自分で選んだ私選弁護士に連絡する方法があります。

警察の取調べに応じなければならないのですか?

警察に逮捕・勾留されている状況では、被疑者は取調べに応じる必要があります。

警察の取調べで何を話せばよいですか?

警察の取調べでは何を話せばよいかは事情によって変わってくるので、弁護士とよく相談して決めるべきです。

被疑者には黙秘権があるので、取調べで自身に不利な話をする必要はありません。

ただし、明らかな証拠が揃っているのに不合理な否認を繰り返したり嘘をつくことは、逮捕・勾留の長期化を招いたり刑事処分が重くなるリスクがあります。

寸借詐欺で弁護士を雇う必要がありますか?

刑事処分を軽くしたいのであれば弁護士を雇う必要性はかなり高いと言えます。

刑事事件は起訴されると99%以上のケースで有罪となり前科がついてしまいます。

しかし起訴前に迅速な弁護活動を行えれば不起訴で前科がつかずに解決するケースは多々あります。

当然ながら、弁護士を早期に雇うほど弁護士は被疑者のために多くの活動をすることができます。寸借詐欺で刑事処分に不安がある場合、なるべく早く弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士に依頼するとどんなメリットがありますか?

寸借詐欺事件を弁護士に依頼することで、早期釈放や前科回避が期待できます。

弁護士が被害者との示談や被疑者に有利な証拠の収集をすすめることで、逮捕による身柄拘束が不要であることや、起訴して刑事処分を科すことの必要性が低いことを働きかけます。