岡野武志

第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。

「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。

被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。

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詐欺の実刑判決とは、初犯でも実刑になる?

  • 詐欺実刑懲役は何年くらい?
  • 実刑とはどういう意味?
  • 初犯でも実刑になる?

このページでは、過去10年の刑事弁護士としての経験をもとに詐欺実刑に関するノウハウと正しい知識を解説しています。

この記事で解説している法律

法律
刑法246条
条文
人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。(刑法246条1項)
刑罰
10年以下の懲役

詐欺事件と実刑の関係

実刑と執行猶予の違い

詐欺の実刑・実刑判決とは?

実刑とは、執行猶予なしの懲役刑のことを言います。実刑判決とは、裁判が開かれ、被告人に執行猶予なしの懲役刑を言い渡すことを言います。

実刑判決を受けた場合、刑務所で刑に服することになります。懲役の場合は、刑務所内で労働を強制されながら過ごすことになります。

実刑判決を受けると、会社や学校に長期間通えなくなりますので、解雇・退学のリスクは高くなります。刑期を終えて釈放されても、社会復帰には困難が伴います。


刑務所の流れ

詐欺は初犯でも実刑になる?

詐欺の法定刑は10年以下の懲役です。罰金刑がありませんので、起訴され有罪になれば、初犯でも必ず懲役刑になります。

詐欺は初犯でも起訴され有罪になると懲役刑が言い渡されます。一方で、不起訴になれば裁判は開かれず懲役刑にもなりません。

起訴され有罪で懲役刑が科された場合でも、執行猶予つきの判決が得られれば、ただちに刑務所に行くことはありません。起訴後に無罪判決がでる可能性は極めて低いですが、執行猶予を獲得すれば実刑を回避できます。


〇〇年以下の懲役に処する

詐欺の実刑の刑期相場は?

詐欺の懲役刑は10年以下と定められていますので、実刑判決が出ると、その範囲内で刑務所に入ることになります。

詐欺の量刑判断では、結果の重大性、行為の悪質性、示談の有無などが考慮されます。被害金額が高額の場合や、組織的に犯行を行った場合は、量刑が引き上げられる事由になります。

事後にできる対応としては、被害者と示談をすることが重要になります。示談で被害者の処罰感情がやわらいでいるとなれば、量刑が引き下げられる事由になります。


詐欺事件の基礎知識

詐欺事件の意味とは?

詐欺とは、刑法246条に定められた犯罪で、「人を欺いて財物を交付させた」場合を差します。詐欺の刑罰は「10年以下の懲役」です。

詐欺で処罰の対象となる行為は『人を欺いて財物を交付させたり、不法に利益を得る行為』を言います。詐欺は未遂でも処罰される可能性があります。(刑法250条)

詐欺の刑罰の範囲は「10年以下の懲役」と定めれらています。詐欺では、罰金刑がないため、有罪になると執行猶予付き判決か実刑になってしまいます。


現行犯逮捕と後日逮捕の違い

詐欺事件は「逮捕」される可能性あり?

詐欺事件は、犯行現場を目撃されれば、現行犯逮捕される可能性があります。また、詐欺事件の容疑が固まれば、逮捕状が発行され後日逮捕される可能性があります。詐欺事件の逮捕を避けるためには、問題となっている詐欺事件の被害者と早めに示談を締結することが大切です。

現行犯逮捕は、犯行直後や犯行中の現場を見られ、やって来た警察官にその場で捕まる、というケースが主です。すぐに警察署まで連れていかれ、留置場に入れられる可能性があります。

後日逮捕(通常逮捕)とは、事件から時間が空いて、裁判所発付の逮捕状を持って警察がやって来る、というケースです。この場合も、警察署に連れていかれ、そのまま留置場に入れられてしまう可能性があります。


示談の流れ

詐欺事件は「示談」で処分が軽くなる?

詐欺事件は、起訴決定の前に示談が成立すれば、不起訴の可能性が上がります。なお、初犯の詐欺なら、不起訴の可能性がより高まります。起訴されてしまった後でも、詐欺の被害者に示談してもらえれば、処分が軽くなる可能性が高まります。

悪質な事件であったり、同様の犯行を何度も行っている場合は、起訴されやすくなる事由になります。その一方、被害者と示談したり、初犯の場合は、不起訴の期待が強まります。不起訴になれば前科はつかないですし、刑事事件の処分を受けることなく事件は終了します。

起訴決定後でも、被害者と示談すべき理由はあります。起訴前に戻ることはできませんが、示談で被害者に許してもらっていれば、執行猶予で実刑を回避できたり、量刑が軽くなる期待は高くなります。


詐欺事件のポイント

示談がポイント1

前科をつけないためには「示談」が大切

詐欺事件を前科をつけないで終わらせるためには、被害者と示談をすることが重要です。詐欺事件の被害者に謝罪を受け入れてもらい、宥恕(許し)を得ることができれば、不起訴になり前科がつかない可能性は上がります。

事件が起訴されなければ、前科にはなりません。実際、検察の起訴/不起訴の判断に、示談して被害者から許しを得ているかが影響を与える場合が多いです。

起訴を猶予されるためには、「事件を許す」旨が記載された宥恕条項や、「加害者の処罰を求めない」ことが記載された嘆願書、被害届の取下げなどを不足なく盛り込むことが重要です。


示談がポイント2

逮捕からの早期釈放も「示談」がポイント

詐欺事件の逮捕から釈放までの期間は、最大で23日間かかる可能性があります。※起訴された場合は、さらに勾留が続く可能性があります。ですが、詐欺事件の被害者に示談してもらうことで、捜査機関の判断により早期に釈放される可能性が上がります。

逮捕から勾留まで決まってしまい、更に勾留延長までされると、最長で23日間も身柄拘束が続くことになります。その間、会社や学校は休むしかなく、解雇や退学の可能性は高くなってしまいます。

被害者に示談で謝罪と賠償を受け入れられれば、将来的に不起訴の可能性が上がるため、逮捕勾留する必要性が低くなり、早期釈放の可能性が高まります。


弁護士相談

早めの弁護士相談で早期解決を

詐欺事件トラブルに遭った場合、早めに弁護士に相談することが重要です。逮捕勾留阻止や早期の釈放、不起訴で前科をつけない、などの結果は、弁護士が早く対応するほど可能性が上がります。

取り調べに落ち着いて対処するためのアドバイス、捕まっている本人に代わっての示談交渉など、弁護士だからできることは数多くあります。示談交渉の場面では、弁護士でなければ被害者の連絡先を教えてもらえない場合も多々あります。

弁護士に早めに相談したから刑事事件にならずに済んだケース、事件後すぐに釈放されて会社をクビにならずに済んだケースなど、弁護士相談が問題を早期に解決し、日常生活を取り戻すための第一歩になります。まずは気軽に使える無料相談をぜひ試してみてください。

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