岡野武志

第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。

「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。

被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。

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医師が窃盗で逮捕…逮捕後の流れは?免許取り消し?

  • 医師の家族が窃盗捕まった
  • 窃盗逮捕後の流れはどうなる…?
  • 医師免許・資格は取り消し?

ここでは、10年間の刑事弁護士としての経験にもとづき医師窃盗で疑われた場合の対応と正しい知識を解説しています。

この記事で解説している法律

法律
刑法235条
条文
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
刑罰
10年以下の懲役または50万円以下の罰金

医師の窃盗事件と逮捕・免許の関係

逮捕・釈放の流れ

医師の窃盗事件で逮捕から釈放までの流れは?

窃盗事件で逮捕されると、留置所や拘置所に身柄を拘束され、捜査機関の取り調べを受けます。在宅捜査に切り替えられた場合や、不起訴が決まった場合は、身柄が釈放されます。

逮捕から勾留、そして起訴決定までは、最長で23日間の間、留置場に身柄拘束される恐れがあります。さらに起訴が決まった場合には、判決が出るまで1か月~それ以上の期間、拘束が続いてしまう可能性もあります。

微罪処分や不起訴処分で事件が終了したら、身柄は速やかに釈放されます。検察へ送致後に勾留請求されなかった、裁判所に勾留請求が却下された、勾留期間内に起訴決定がされなかった、などの場合は身柄が釈放され、事件は在宅捜査に切り替えられます。起訴後でも、保釈が認められた場合、罰金刑や執行猶予実刑判決を回避できた場合には、直ちに釈放されます。


資格・免許

医師の仕事は?免許・資格は失う?

窃盗事件で逮捕された場合、警察からの連絡やマスコミ報道で職場に知られる可能性はありますが、逮捕されたことのみを理由に資格を失う、ということはありません。事件が起訴され罰金刑や懲役刑(禁錮以上の刑)に処せられた場合は、医師免許が取り上げられる可能性があります。

事件が不起訴で終了した場合は、医師法4条にある医師免許の欠格事由には該当しません。窃盗事件で起訴されて罰金刑懲役刑に処せられた場合でも、必ず医師免許を失うというわけではありません(相対的欠格事由)。

執行猶予付き懲役刑は、欠格事由に該当するため、医師免許を失う可能性があります。また、免許取消まではいかない場合でも、一定期間の業務停止(医業停止)処分を受ける可能性があります。


一般面会の流れ

窃盗事件で逮捕された医師の家族との面会は?警察からの連絡は?

一般面会は、基本的に逮捕中は認められず、勾留決定の翌日(逮捕後最長4日目)から可能になることが多いです。医師の逮捕はマスコミに報道されてしまうことが多く、警察から学校への連絡が無かったとしても、職場に知られてしまうリスクは高いと言えます。

逮捕された家族に面会する場合は、警察署の留置係で面会受付をし、1回15分程度の面会が認められます。一般の方の面会は、「1日一組だけ」「時間制限あり」「接見禁止中は面会不可」等の様々な制約がありますが、弁護士であればこれらの制約はなくいつでも面会が可能です。

業務と関係ない内容・時間・場所の事件について、警察や検察から職場へ連絡がいくことはまずないでしょう。家族への連絡は、警察から来る場合もありますが、弁護士や裁判所から来る場合もあります。こちらから警察へ確認をする場合は、自分の身元や逮捕勾留されている本人との関係などを聴取される可能性があり、弁護士以外が確認をしても教えて貰えない場合もあります。


窃盗事件の基礎知識

窃盗事件の意味とは?

窃盗とは、刑法235条に定めのある犯罪で、「他人の財物を窃取した」場合を差します。窃盗の刑罰は「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」です。

窃盗で処罰の対象となりうる行為は『他人の占有する財物を窃取する行為』です。窃盗は未遂でも処罰される可能性があります。(刑法243条)

窃盗の法定刑(科される刑罰の範囲)は「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」と定まっています。窃盗の場合、罰金刑執行猶予付き判決、または実刑になる可能性があります。


現行犯逮捕と後日逮捕の違い

窃盗事件は「逮捕」される可能性あり?

窃盗は、犯行現場を目撃されれば、現行犯逮捕される可能性があります。また、現行犯逮捕を免れても、証拠によって窃盗の容疑が固まれば、逮捕状が発行され後日逮捕される可能性があります。窃盗の逮捕を避けるためには、問題となっている窃盗の被害者と早めに示談を締結することが大切です。

現行犯逮捕は、犯行直後や犯行中の現場を見られ、やって来た警察官にその場で捕まる、という場合が一般的です。すぐに警察署まで連行され、留置場に入れられる恐れがあります。

後日逮捕(通常逮捕)とは、犯行の後日に、警察が裁判所発付の逮捕状を持ってやって来る、というケースです。この場合も、警察署に連れていかれ、そのまま留置場に入れられてしまう可能性があります。


示談の流れ

窃盗事件は「示談」で処分が軽くなる?

窃盗事件は、起訴される前に示談が成立すれば、不起訴になる可能性が高まります。また、初犯の窃盗事件の場合は、不起訴の可能性がより強まります。起訴が決まった後でも、窃盗の被害者と示談を結べれば、刑罰が軽くなる可能性が高まります。

事件が悪質であったり、同様の犯行を何度も行っている場合は、起訴の可能性が高まる事由になります。しかし、被害者と示談したり、初犯の場合は、不起訴の期待が強まります。不起訴になれば前科はつかないですし、刑事事件の処罰を受けることはありません。

起訴決定後でも、被害者と示談することに意味はあります。起訴を無かったことにはできませんが、示談で被害者の許しを得ていれば、執行猶予で実刑回避や、量刑を軽くしてもらえる可能性は上がります。


窃盗事件のポイント

示談がポイント1

前科をつけないためには「示談」が大切

窃盗事件を前科をつけないで決着するためには、被害者に示談に応じて貰うことが重要です。窃盗の被害者にお詫びをして、宥恕(許し)の意思表示をしてもらえれば、不起訴になり前科がつかない可能性は上がります。

事件が起訴されなければ、前科はつきません。実際、検察が事件を起訴するかどうかの判断に、示談の有無が影響を与える場合は多いです。

不起訴の可能性を高めるためには、「事件を許す」旨が記載された宥恕条項や、「加害者の処罰を望まない」ことが記載された嘆願書、被害届の取下げなどを不足なく盛り込むことが重要です。


示談がポイント2

逮捕からの早期釈放も「示談」がポイント

窃盗事件で逮捕されてから釈放までの期間は、最も長くて23日間かかる恐れがあります。※起訴された場合は、さらに勾留が続く可能性があります。ですが、窃盗の被害者に示談してもらうことで、捜査機関の判断で早期釈放につながる可能性が上がります。

逮捕からその後の勾留まで続き、更に勾留延長までされてしまうと、最長で23日間も身柄が拘束されてしまうことになります。その間、会社や学校は休まざるをえず、解雇や退学のリスクは高まってしまいます。

被害者に示談で謝罪と賠償を受け入れられれば、不起訴の見込みが強まるため、逮捕勾留する必要性が下がり、早期釈放の期待が高まります。


弁護士相談

早めの弁護士相談で早期解決を

窃盗の加害者になった場合、弁護士に早めに相談することが重要です。逮捕勾留回避や早めの釈放、不起訴で前科をつけない、などの結果は、弁護士が早く対応するほど可能性が高まります。

取り調べに落ち着いて対応するためのアドバイス、逮捕勾留中の本人に代わって被害者と示談するなど、弁護士だからできることはたくさんあります。示談交渉の場面では、弁護士でなければ被害者の連絡先すら分からない場合も多々あります。

早めの弁護士相談のおかげで刑事事件化を避けられたケース、事件後すぐに釈放されて解雇されずに済んだケースなど、弁護士相談が問題を早期に解決し、日常生活を取り戻すための最初のステップになります。まずは気軽に使える無料相談をぜひ試してみてください。

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