岡野武志

第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。

「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。

被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。

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逮捕で実名報道されたら?暴行で逮捕…実名報道は不可避?

  • 逮捕実名報道記事を削除請求したい…
  • 実名報道されるとどんなリスクがある?
  • 実名報道される事件、実名報道されない事件の特徴は?

ご覧のページでは、過去10年の刑事弁護士としての経験をもとに暴行で捕まった場合の実名報道に関するノウハウと正しい知識を解説しています。

この記事で解説している法律

法律
刑法208条
条文
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
刑罰
2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料

暴行事件と逮捕報道の関係

刑事事件の流れ(逮捕・勾留された場合)

暴行事件で逮捕…実名報道記事は削除できる?

逮捕されたが、不起訴・無罪で終わった場合などは、報道機関に記事の削除要請をすることで、削除に応じて貰える可能性はあります。しかし、新聞や雑誌などですでに広まってしまったものまで削除するのは事実上不可能です。

報道機関も公益目的で事件を報道しており、個人のプライバシーを主張しても、必ずしも削除要請に応じてくれるとは限りません。また、SNSなどでシェアされた投稿まで考えると、インターネット上の記事であっても完全に削除するのは困難です。

個人ブログなどの記事については、弁護士を通してプロバイダに情報開示をしてもらい、場合によっては削除を求める裁判を起こすといった方法もあります。しかし、時間と費用がかかりますし、裁判を起こすことで事件が蒸し返される恐れもありますので慎重な判断が必要です。


逮捕知られる

暴行事件で実名報道されると、どんなデメリットがある?

事件を起こしたことが実名報道されてしまうと、会社・職場に知られて、懲戒処分解雇につながる恐れがあります。たとえ懲役で前科がつかなかったとしても、逮捕された記事が残っていると、再就職・社会復帰が困難になる可能性が高いです。

社名込みで実名報道されてしまうと、たとえ前科がつかなくても、会社の信用を著しく損ねたことを理由に解雇されてしまう可能性があります。一般的な就業規則では、懲役刑など重大な犯罪を犯した場合に懲戒解雇となる企業が多いですが、実名報道で会社の信用・名誉を傷つけた場合には、それだけでも懲戒解雇になる恐れがあります。

仕事に限らず、家族へのバッシングやご近所付き合いの問題から、一家で引っ越さざるを得なくなる場合もあります。実名報道を原因として、刑事処分とは異なる事実上の不利益を被ってしまう可能性は大いにあります。


逮捕の流れ

暴行事件で逮捕…実名報道される基準は?

実名報道の可否について明確な決まりがあるわけではありませんが、社会の関心が高く話題性が強い事件は実名報道されやすい傾向にあります。事件の内容が重大であったり、社会的地位のある人物が事件を起こした場合などに、実名報道される傾向が強いです。

具体例を挙げると、公務員や教員、医師・弁護士、大企業の従業員、芸能人・著名人、などといった立場の人は、社会的注目を集めやすく、実名報道される可能性も高いです。比較的軽微な犯罪であったり、被疑者の立場に話題性があまりない場合は、実名を伏せられるか、そもそも報道自体されないこともあります。

少年事件の場合、実名報道を規制する規定が少年法61条で定められており、通常は実名や本人を特定できる情報が報道されることはありません。ただし、重大事件を犯しかつ逃走中の場合などは、公益を重視して実名報道される可能性があります。


暴行事件の基礎知識

暴行画像

暴行事件の意味とは?

暴行は、刑法208条に定めのある犯罪で、「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかった」場合に成立します。暴行の刑罰は「2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」です。

暴行で処罰の対象となりうる行為は『人の体に暴行を加える行為』です。暴行を未遂で処罰する規定はありません。

暴行の法定刑(科される刑罰の範囲)は「2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」と規定されています。暴行においては、罰金刑執行猶予付き判決、または実刑になる可能性があります。


現行犯逮捕と後日逮捕の違い

暴行事件は「逮捕」される可能性あり?

暴行は、犯行現場を目撃されれば、現行犯逮捕される可能性があります。また、現行犯逮捕を免れても、証拠によって暴行の容疑が固まれば、逮捕状が発行され後日逮捕される可能性があります。暴行の逮捕を避けるためには、問題となっている暴行の被害者と早めに示談を締結することが大切です。

現行犯逮捕は、犯行中や犯行直後の現場を目撃され、やって来た警察官にその場で捕まる、というケースが典型です。そのまま警察署まで連れていかれ、留置場に入れられる恐れがあります。

後日逮捕(通常逮捕)は、事件の後日に、警察が裁判所発付の逮捕状を持ってやって来る、というケースです。こちらも、警察署まで連行され、そのまま留置場に収監される恐れがあります。


示談の流れ

暴行事件は「示談」で処分が軽くなる?

暴行事件は、起訴前に示談を結ぶことができれば、不起訴の見込が上がります。また、初犯の暴行事件であれば、不起訴の可能性はより高まります。起訴された後でも、暴行の被害者と示談が成立すれば、刑罰が軽くなる可能性が高まります。

悪質性が強かったり、同様の犯行を複数回行っている場合は、起訴の可能性が上がる事由になります。一方で、被害者と示談できたり、初犯の場合は、不起訴になる可能性が強まります。不起訴になれば前科にならず、刑事事件の処分を受けることなく事件は終了します。

起訴決定後でも、被害者と示談すべき理由はあります。起訴を取り消してもらうことはできませんが、示談で被害者に許してもらっていれば、執行猶予で実刑を回避したり、量刑が軽くなる期待は高くなります。


暴行事件のポイント

示談がポイント1

前科をつけないためには「示談」が大切

暴行事件を前科をつけないで終結するためには、被害者と示談をすることが重要です。暴行の被害者に謝罪を尽くし、宥恕(許し)の意思表示をしてもらえれば、起訴され前科がつく可能性は下がります。

前科になるのは、事件が起訴された場合に限られます。実際、事件を起訴するかどうか検察が判断する際に、示談して被害者に賠償しているかが影響を与える場合が良くあります。

起訴を猶予されるためには、「加害者を許す」旨が記載された宥恕付き示談や、「加害者の処罰を望まない」ことが記載された嘆願書、被害届の取下げなどを不足なく盛り込むことが大事です。


示談がポイント2

逮捕からの早期釈放も「示談」がポイント

暴行事件の逮捕から釈放までの期間は、上限で23日間かかる可能性があります。※起訴された場合は、さらに勾留が続く可能性があります。ですが、暴行の被害者に示談してもらうことで、当事者間で事件が終結したことを捜査機関に主張でき、早めに釈放される可能性が高まります。

逮捕後に勾留が決定し、更に勾留延長にまでなると、最大で23日間も身柄拘束が続くことになります。当然、会社や学校には出られませんので、解雇や退学のリスクは高まります。

被害者から示談で許してもらえれば、将来的に不起訴の見込みが上がるため、身柄を拘束しておく必要性が低くなり、早期に釈放される可能性が上がります。


弁護士相談

早めの弁護士相談で早期解決を

暴行で疑われている場合、迅速に弁護士に相談することが重要です。逮捕勾留阻止や早期釈放、不起訴で前科回避、などの結果は、弁護士が早く対応するほど可能性が高まります。

取り調べにしっかり対応するためのアドバイス、身柄拘束中の本人に代わって被害者と示談するなど、弁護士だからできることは数多くあります。示談交渉の場面では、弁護士だったら相手方が連絡先を教えてもよいとなる場合も多々あります。

弁護士に早めに相談したから刑事事件にならずに済んだケース、事件後すぐに釈放されて解雇されずに済んだケースなど、弁護士相談が問題を早期に解決し、日常生活を取り戻すための第一歩になります。まずは気軽に利用できる無料相談を今すぐ試してみてください。

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