第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。
「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。
被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。
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国選弁護人とは?暴行で逮捕…依頼するなら国選?私選?
- 国選弁護人の意味は?
- 国選弁護人は変更できないって聞いたけど…
- 国選弁護人と私選弁護人の違いは?
ここでは、過去10年の刑事弁護士としての経験にもとづいて、暴行で捕まった場合の国選弁護人制度に関するノウハウと正しい知識を解説しています。
目次
この記事で解説している法律
- 法律
- 刑法208条
- 条文
- 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
- 刑罰
- 2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料
暴行事件と国選弁護人の関係
暴行事件を国選弁護人に依頼できる?
起訴前であっても起訴後であっても国選弁護人をつけることは可能です。ただし、起訴前に国選弁護人をつけられるのは、被疑者が勾留されている場合に限られます。
起訴後の国選弁護人制度は、全事件が対象となります。ただし、国選弁護人がつくためには「資力要件を満たす」or「刑が重い事件」or「裁判所が必要と判断」or「弁護士会の私選弁護人紹介が不成立」など、いずれかの条件を満たす必要があります。
暴行事件を国選弁護人に依頼する意味は?メリットは?
国選弁護人をつけるメリットは、資力要件を満たせば(=資産があまりない人は)費用がかからないことです。また、弁護人の選任を法テラスと裁判所に任せることになるので、自分たちで探す手間が省けるという点もポイントです。
被疑者国選の弁護費用は、法テラスを通して国から支払われます。被告人国選の場合は、資力要件を満たせば弁護費用はかかりませんが、資力要件を満たさない場合は費用がかかることもあります。
国選弁護人の選任は、法テラスが候補者を指名し裁判所に通知し、裁判所がそれをもとに弁護人を決める、という流れです。自分たちで探さなくてよい、というのは手間が省けるメリットもありますが、どんな弁護人がつくのか分からないというデメリットでもあります。
暴行事件は国選弁護人と私選弁護人どちらに依頼すべき?
国選弁護人は自分で選んだり変更したりできませんが、私選弁護人は「頼れる」と思う弁護士を自ら選ぶことができます。一方で、国選は資力要件を満たせば弁護費用がかかりませんが、私選は弁護費用を自己負担する必要があります。
国選弁護人は一度決まったら、「やる気がない」「能力が不足」と不満を感じても、他の国選弁護人に代えることはできず、私選弁護人に切り替えるしかありません。私選弁護人の場合は、「やる気なし」「能力不足」と感じたら、別の私選弁護人に代えることが可能なので吟味できます。
資力が50万円に満たない場合は、弁護費用の負担なしで国選弁護人をつけられます。ただし、国選で選任される弁護士の力量等は分からないので、弁護費用を用意できる状況であれば、信頼のおける私選弁護人に依頼する方が安心でしょう。
暴行事件の基礎知識
暴行事件の意味とは?
暴行は、刑法208条に定められた犯罪で、「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかった」場合に成立します。暴行の刑罰は「2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」です。
暴行で処罰の対象となりうる行為は『人の体に暴行を加える行為』が当てはまります。暴行を未遂で処罰する規定はありません。
暴行の法定刑(科される刑罰の範囲)は「2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」と定められています。暴行には、罰金刑、執行猶予付き判決、または実刑になる可能性があります。
暴行事件は「逮捕」される可能性あり?
暴行は、犯行現場を目撃されれば、現行犯逮捕される可能性があります。また、現行犯逮捕を免れても、証拠によって暴行の容疑が固まれば、逮捕状が発行され後日逮捕される可能性があります。暴行の逮捕を避けるためには、問題となっている暴行の被害者と早めに示談を締結することが大切です。
現行犯逮捕は、犯行中や犯行直後の現場を見られ、警察官が駆け付けてその場で逮捕される、というケースが典型です。そのまま警察署まで連行され、留置場に入れられる可能性があります。
後日逮捕(通常逮捕)は、犯行から時間を置いて、警察が裁判所発付の逮捕状を持ってやって来る、というケースです。こちらも、警察署に連行され、そのまま留置場に収監されてしまう恐れがあります。
暴行事件は「示談」で処分が軽くなる?
暴行事件は、起訴前に示談できれば、不起訴の可能性が強まります。さらに、初犯の暴行事件なら、不起訴の可能性がより高まります。起訴決定後でも、暴行の被害者と示談が成立すれば、処罰が軽くなる可能性が高まります。
悪質な態様であったり、同様の犯行を重ねている場合は、起訴の可能性が高まる事由になります。しかし、被害者と示談できたり、初犯の場合は、不起訴になる可能性が高まります。不起訴になれば前科にならず、刑事事件の処分を受けないで済みます。
起訴された場合でも、被害者と示談することに意味はあります。起訴を取り消してもらうことはできませんが、示談で相手方から許してもらえれば、執行猶予がついて実刑回避や、量刑を軽くしてもらえる可能性は高くなります。
暴行事件のポイント
前科をつけないためには「示談」が大切
暴行事件を前科をつけないで済ましてもらうためには、被害者と示談をすることが重要です。暴行の被害者に真摯に謝って、許しを得ることができれば、起訴され前科がつく可能性は下がります。
事件が起訴されなければ、前科にはなりません。実際、検察が事件の起訴/不起訴を判断する際に、示談して被害者に賠償しているかが影響を与える場合は多いです。
起訴猶予を得るためには、「加害者を許す」旨が記載された宥恕条項や、「加害者の処罰を望まない」旨の嘆願書、被害届の取下げなどを不足なく盛り込むことが大切です。
逮捕からの早期釈放も「示談」がポイント
暴行事件で逮捕から釈放までの期間は、最長で23日間かかる可能性があります。※起訴された場合は、さらに勾留が続く可能性があります。しかし、暴行の被害者と示談できれば、当事者間で事件が解決したことを捜査機関に訴えることができ、釈放が早まる可能性が上がります。
逮捕から勾留まで決まってしまい、更に勾留延長までされると、最大で23日間も身柄が拘束されることになります。当然、会社や学校は休むしかなく、解雇や退学の可能性は高まってしまいます。
被害者に示談で謝罪と賠償を受け入れられれば、将来的に不起訴の可能性が上がるため、身柄を拘束する必要性が下がり、早期釈放の期待が上がります。
早めの弁護士相談で早期解決を
暴行の当事者になった場合、弁護士に早めに相談することが大切です。逮捕勾留の阻止や早めの釈放、不起訴で前科をつけない、などの結果は、弁護士が早く対応するほど可能性が高まります。
取り調べに適切に対処するためのアドバイス、外に出られない本人に代わって被害者と示談するなど、弁護士にしかできないことは数多くあります。示談交渉は、弁護士だったら被害者が連絡先を教えてもよいとなる場合も多々あります。
早めの弁護士相談のおかげで刑事事件化を防げたケース、事件後すぐに釈放されて会社をクビにならずに済んだケースなど、弁護士相談が問題を早期に解決し、今まで通りの生活を取り戻すための第一歩になります。まずはデメリットなしの無料相談を今すぐ試してみてください。
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以前は事件が起訴前の場合、国選弁護人をつけられるのは刑が重い事件に限られるという条件がありました。平成30年6月1日からは、刑の重さに関係なく全ての事件が被疑者国選制度の対象となります。