岡野武志

第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。

「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。

被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。

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傷害の慰謝料が払えない場合は?

  • 慰謝料相場はどれくらい?
  • 示談の流れを知りたい…
  • 傷害慰謝料示談金について知りたい…

このページでは、過去10年の刑事弁護士としての経験にもとづいて傷害慰謝料に関するノウハウと正しい知識を解説しています。

この記事で解説している法律

法律
刑法204条
条文
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
刑罰
15年以下の懲役または50万円以下の罰金

傷害事件と慰謝料の関係

示談金が払えない

傷害の慰謝料が払えない場合は?

まとまった額の慰謝料をすぐには払えない場合、分割払いを申し出る方法があります。被害者側が合意してくれれば、示談書に分割払いの期日と金額を明記して示談することも可能です。

分割払いの場合、しっかり被害回復を実現する見込みがあると捜査機関や裁判所に認識してもらう必要があります。短期間で全額支払う、安定した収入がある、担保や保証人が付いている、などの事由があれば、一括払いの場合の様に、刑事の面でのメリットが望みやすくなります。

水準を大幅に超える不当に高い慰謝料を要求された場合には、必ずしも応じる義務はありません。誠意をもって適正な額の慰謝料を申し出たという記録を残しておけば、捜査機関や裁判所も一定の考慮はしてくれるでしょう。


示談金相場はいくら?

傷害の慰謝料の相場は?

慰謝料の額に関する特定の決まりはありません。示談は当事者間の合意により決められるものなので、慰謝料の額についても当事者間の合意で決まります。しかし、同じような事件の慰謝料額を見ていけば、ある程度の慰謝料相場というものは見えてきます。

傷害の慰謝料の実例を見ていくと、10万円で示談したケースから179万円で示談したケースまでありました。比較的軽めの事件は10万円~50万円で示談が成立していますが、怪我の程度が重い場合は慰謝料が100万円を超えることも珍しくありません。

行為が悪質だったり被害者が未成年などの理由で被害の程度や精神的苦痛が大きい場合は、示談のハードルが上がるため慰謝料も高くなりがちです。また、加害者側の収入や社会的地位が高い場合なども、失いかねない利益の大きさに比例して慰謝料が高くなりがちです。


示談金と慰謝料の違いは?

傷害の慰謝料と示談金の関係は?

示談金は示談のために加害者が被害者に支払う金銭の全体、慰謝料は示談金の内の精神的苦痛に対して支払われる金銭を言います。刑事事件の加害者と被害者の示談においては、示談金と慰謝料を区別せずに使われることも良くあります。

精神的苦痛である慰謝料の他に、通院治療費などの実費や、壊れてしまった物の損害賠償なども示談金に含まれます。

示談金と慰謝料が積極的に区別されるのは、人身事故を起こしてしまった場合などですが、保険に入っている場合は保険会社と相手方で示談交渉が行われます。


傷害事件の基礎知識

傷害事件の意味とは?

傷害は、刑法204条によって定められた犯罪で、「人の身体を傷害した」場合を差します。傷害の刑罰は「15年以下の懲役または50万円以下の罰金」です。

傷害が処罰の対象とする行為は『人の身体を傷害する行為』のことを言います。傷害を未遂で処罰する規定はありません。

傷害の刑罰は「15年以下の懲役または50万円以下の罰金」と規定されています。傷害の場合、罰金刑執行猶予付き判決、または実刑になる可能性があります。


現行犯逮捕と後日逮捕の違い

傷害事件は「逮捕」される可能性あり?

傷害事件は、犯行現場を目撃されれば、現行犯逮捕される可能性があります。また、傷害事件の容疑が固まれば、逮捕状が発行され後日逮捕される可能性があります。傷害事件の逮捕を避けるためには、問題となっている傷害事件の被害者と早めに示談を締結することが大切です。

現行犯逮捕は、犯行中や犯行直後の様子を目撃され、巡回中や通報で駆け付けた警察官にその場で逮捕される、という場合が多いです。そのまま警察署に連行され、留置場に収監されてしまう恐れがあります。

後日逮捕(通常逮捕)とは、事件の後日に、警察が裁判所発付の逮捕状を持ってやって来る、というケースです。この場合も、警察署に連行され、そのまま留置場に入れられてしまう恐れがあります。


示談の流れ

傷害事件は「示談」で処分が軽くなる?

傷害事件は、起訴される前に示談を結ぶことができれば、不起訴になる可能性が強まります。特に、初犯の傷害ならば、不起訴の可能性がより高まります。起訴決定後でも、傷害の被害者と示談が成立すれば、処分が軽くなることが期待できます。

悪質な態様であったり、同様の犯行を重ねている場合は、起訴される可能性が上がる事由になります。他方、被害者と示談できたり、初犯の場合は、不起訴になる可能性が強まります。不起訴になれば前科にならず、刑事事件の処分を受けないで済みます。

起訴されてしまった場合でも、被害者と示談することに意味はあります。起訴を取り消してもらうことはできませんが、示談で被害者の許しを得ていれば、執行猶予で実刑回避や、量刑が軽くなる可能性は高くなります。


傷害事件のポイント

示談がポイント1

前科をつけないためには「示談」が大切

傷害事件を前科をつけないで終結するためには、被害者と示談してもらうことが重要です。傷害事件の被害者に謝罪を尽くし、許してもらえれば、起訴され前科がつく可能性は下がります。

前科がつくのは、事件が起訴された場合のみです。実際、検察が事件を起訴するかどうかの判断に、示談の有無が影響を与える場合は多いです。

起訴猶予を得るためには、「事件を許す」旨が記載された宥恕付き示談や、「加害者の処罰を望まない」ことが記載された嘆願書、被害届の取下げなどを不足なく盛り込むことが大事です。


示談がポイント2

逮捕からの早期釈放も「示談」がポイント

傷害事件の逮捕から釈放までの期間は、最大で23日間かかる恐れがあります。※起訴された場合は、さらに勾留が続く可能性があります。ですが、傷害事件の被害者と示談を結ぶことで、当事者間で事件が終結したことを捜査機関に主張でき、早めに釈放される可能性が高まります。

逮捕からその後の勾留まで決まり、更に勾留延長まで決まると、最大で23日間も身柄拘束が続くことになります。当然、会社や学校は休むしかなく、解雇や退学のリスクは高くなってしまいます。

被害者の許しを示談で得られれば、将来的に不起訴の可能性が高くなるため、身柄を拘束する必要性が低くなり、早期に釈放される可能性が高まります。


弁護士相談

早めの弁護士相談で早期解決を

傷害事件を起こしてしまった場合、すぐに弁護士に相談することが重要です。逮捕勾留阻止や早めの釈放、起訴されないで前科回避、などの結果は、弁護士が早く対応するほど可能性が上がります。

取り調べに冷静に対応するためのアドバイス、身柄拘束中の本人に代わって被害者と示談するなど、弁護士にしかできないことはたくさんあります。示談交渉では、弁護士だけなら相手方が連絡先を教えてもよいという場合も多々あります。

早めの弁護士相談のおかげで刑事事件化を回避できたケース、逮捕後すぐに釈放されて会社にバレずに済んだケースなど、弁護士相談が問題を早期に解決し、日常生活を守るための最初のステップになります。まずは気軽な無料相談を今すぐ試してみてください。

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