第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。
「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。
被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。
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看護師が器物損壊で逮捕…逮捕後の流れは?免許取り消し?
- 看護師の家族が器物損壊で逮捕!
- 器物損壊の逮捕後の流れを教えてほしい。
- 看護師の免許・資格は失う?
ご覧のページでは、過去10年の刑事弁護士としての経験をもとに、看護師が器物損壊で逮捕された場合の疑問や悩みにお答えします。
目次
この記事で解説している法律
- 法律
- 刑法261条
- 条文
- 他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。
- 刑罰
- 3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料
看護師の器物損壊と逮捕・免許の関係
看護師の器物損壊で逮捕から釈放までの流れは?
器物損壊で逮捕されると、留置所や拘置所に身柄を拘束され、捜査機関の取り調べを受けます。在宅捜査に切り替えられた場合や、不起訴が決まった場合は、身柄が釈放されます。
看護師の仕事は?免許・資格は失う?
器物損壊で逮捕された場合、警察からの連絡やマスコミ報道で職場に知られる可能性はありますが、逮捕されたことのみを理由に資格を失う、ということはありません。事件が起訴され罰金刑や懲役刑(禁錮以上の刑)に処せられた場合は、看護師免許が取り上げられる可能性があります。
事件が不起訴で終了した場合は、保健師助産師看護師法9条にある看護師免許の欠格事由には該当しません。器物損壊で起訴されて罰金刑や懲役刑に処せられた場合でも、必ず看護師免許を失うというわけではありません(相対的欠格事由)。
執行猶予付き懲役刑は、欠格事由に該当するため、看護師免許を失う可能性があります。また、免許取消まではいかない場合でも、一定期間の業務停止処分を受ける可能性があります。
器物損壊で逮捕された看護師の家族との面会は?警察からの連絡は?
家族の一般面会は、基本的に逮捕中は認められず、勾留決定の翌日(逮捕後最長4日目)から可能になることが多いです。業務関連の事件であれば捜査のために職場に連絡が行く可能性はありますが、仕事と無関係な事件であれば会社に連絡がいく可能性は低いです。
逮捕された家族に面会する場合は、警察署の留置係で面会受付をし、1回15分程度の面会が認められます。一般の方の面会は、「1日一組だけ」「時間制限あり」「接見禁止中は面会不可」等の様々な制約がありますが、弁護士であればこれらの制約はなくいつでも面会が可能です。
業務と関係ない内容・時間・場所の事件について、警察や検察から職場へ連絡がいくことはまずないでしょう。家族への連絡は、警察から来る場合もありますが、弁護士や裁判所から来る場合もあります。こちらから警察へ確認をする場合は、自分の身元や逮捕勾留されている本人との関係などを聴取される可能性があり、弁護士以外が確認をしても教えて貰えない場合もあります。
器物損壊の基礎知識
器物損壊の意味とは?
器物損壊とは、刑法261条によって定められた犯罪で、「他人の物を損壊し、又は傷害した」場合に当てはまります。器物損壊の刑罰は「3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料」です。
器物損壊が処罰の対象とする行為は『他人の物を損壊、または傷害する行為』が当てはまります。器物損壊を未遂で処罰する規定はありません。
器物損壊の法定刑(科される刑罰の範囲)は「3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料」と決められています。器物損壊の場合、罰金刑、執行猶予付き判決、または実刑になる可能性があります。
器物損壊は「逮捕」される可能性あり?
器物損壊は、犯行現場を目撃されれば、現行犯逮捕される可能性があります。また、現行犯逮捕を免れても、証拠によって器物損壊の容疑が固まれば、逮捕状が発行され後日逮捕される可能性があります。器物損壊の逮捕を避けるためには、問題となっている器物損壊の被害者と早めに示談を締結することが大切です。
現行犯逮捕は、犯行中や犯行直後の様子を見られ、警察官が駆け付けてその場で逮捕される、というケースが典型です。そのまま警察署まで連行され、留置場に収監される可能性があります。
後日逮捕(通常逮捕)は、犯行から時間が空いて、裁判所発付の逮捕状を持って警察がやって来る、という場合です。こちらも、警察署まで連れていかれ、そのまま留置場に入れられる可能性があります。
器物損壊は「示談」で処分が軽くなる?
器物損壊は、起訴前に示談が成立すれば、不起訴の見込が高まります。また、器物損壊罪は親告罪ですので、示談で告訴が取り消されれば(告訴しないでもらえれば)、必ず不起訴になります。起訴が決まった後でも、器物損壊の被害者と示談が成立すれば、処罰が軽くなる事由として考慮されます。
悪質な態様であったり、同様の事件を重ねている場合は、起訴される可能性が上がる事由になります。他方、被害者と示談できたり、初犯の場合は、不起訴の可能性が強まります。不起訴になれば前科はつかず、刑事事件の処罰を受けないで済みます。
起訴されてしまった場合でも、被害者と示談した方が良い理由はあります。起訴を取り消してもらうことはできませんが、示談で相手方の許しが得られれば、執行猶予がついて実刑回避の可能性や、量刑が軽くなる期待は高くなります。
器物損壊のポイント
前科をつけないためには「示談」が大切
器物損壊を前科をつけないで終わらせるためには、被害者側に示談に応じて貰うことが重要です。器物損壊の被害者に謝罪をして、許しを得ることができれば、起訴され前科がつく可能性は下がります。また、親告罪である器物損壊罪は、示談で告訴が取り消されれば(告訴しないでもらえれば)、起訴される心配はありません。
前科になるのは、事件が起訴されたケースに限られます。そして、検察が事件を起訴するかどうかの判断に、示談の有無が影響を与える場合は多いです。
不起訴の可能性を高めるためには、「事件を許す」旨が記載された宥恕条項や、「加害者の処罰を望まない」ことが記載された嘆願書、被害届の取下げなどを不足なく盛り込むことが重要です。
逮捕からの早期釈放も「示談」がポイント
器物損壊の逮捕されてから釈放までの期間は、最大で23日間かかる恐れがあります。※起訴された場合は、さらに勾留が続く可能性があります。ですが、器物損壊の被害者と示談を結んでもらえれば、捜査機関の判断で釈放が早まる可能性が上がります。
逮捕からその後の勾留まで決まり、更に勾留延長までされると、最長で23日間も身柄拘束が続いてしまうことになります。その間、会社や学校には出られませんので、解雇や退学のリスクは高くなってしまいます。
被害者から示談で許してもらえれば、不起訴の可能性が上がるため、逮捕勾留しておく必要性が低くなり、早期釈放の可能性が上がります。
早めの弁護士相談で早期解決を
器物損壊トラブルに遭った場合、迅速に弁護士に相談することが重要です。逮捕阻止や早めの釈放、不起訴で前科をつけない、などの結果は、弁護士が早く対応するほど可能性が高まります。
取り調べに適切に対処するためのアドバイス、身柄拘束中の本人に代わっての示談交渉など、弁護士だからこそできることは数多くあります。示談交渉は、弁護士だけなら被害者が連絡先を教えてもよいという場合も多々あります。
早めの弁護士相談のおかげで刑事事件にならずに済んだケース、事件後すぐに釈放されて会社にバレずに済んだケースなど、弁護士相談が問題を早期に解決し、今まで通りの生活を取り戻すための最初のステップになります。まずはデメリットなしの無料相談をぜひ試してみてください。
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逮捕から勾留、そして起訴決定までは、最長で23日間の間、留置場に身柄拘束される恐れがあります。さらに起訴が決まった場合には、判決が出るまで1か月~それ以上の期間、拘束が続いてしまう可能性もあります。