岡野武志

第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。

「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。

被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。

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会社員が器物損壊で逮捕…逮捕後の流れは?職場はクビ?

  • 会社員の家族が器物損壊逮捕された!
  • 器物損壊逮捕後の流れは…?
  • 会社に知られず解決する方法は?

ご覧のページでは、過去10年の刑事弁護士としての経験をもとに会社員器物損壊で逮捕された場合の悩みや疑問にお答えします。

この記事で解説している法律

法律
刑法261条
条文
他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。
刑罰
3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料

会社員の器物損壊と逮捕・会社の関係

逮捕・釈放の流れ

会社員の器物損壊で逮捕から釈放までの流れは?

器物損壊で逮捕されると、留置所や拘置所に身柄を拘束され、捜査機関の取り調べを受けます。在宅捜査に切り替えられた場合や、不起訴が決まった場合は、身柄が釈放されます。

逮捕から勾留、そして起訴決定までは、最長で23日間の間、留置場に身柄拘束される恐れがあります。さらに起訴が決まった場合には、判決が出るまで1か月~それ以上の期間、拘束が続いてしまう可能性もあります。

微罪処分や不起訴処分で事件が終了したら、身柄は速やかに釈放されます。検察へ送致後に勾留請求されなかった、裁判所に勾留請求が却下された、勾留期間内に起訴決定がされなかった、などの場合は身柄が釈放され、事件は在宅捜査に切り替えられます。起訴後でも、保釈が認められた場合、罰金刑や執行猶予実刑判決を回避できた場合には、直ちに釈放されます。


逮捕の流れ

会社員の家族の仕事は?会社はクビ?

器物損壊で逮捕されても、会社に知られず穏便に事件を解決できれば、直ちにクビになることはありません。ただし、身柄拘束が長期間続くと、事件のことを職場に知られるリスクは高まりますので、早期釈放を目指すことが重要です。

業務に関係する犯行など、会社が関わる事件でもなければ、警察が職場に連絡を入れることはまずありません。逮捕されても不起訴処分で終わることができれば、懲戒解雇などの処分を受けるリスクは低いです。

逮捕勾留が長引くと、事件が会社に知られる可能性が上がりますし、そもそも長期欠勤だけでも懲戒事由になる可能性もあるので、まずは早期釈放を目指すことが大事です。自営業の方でも、長期間の身柄拘束は仕事を失ってしまうリスクが高まりますので、一刻も早い釈放が重要になります。


一般面会の流れ

器物損壊で逮捕された会社員の家族との面会は?警察からの連絡は?

家族の一般面会は、基本的に逮捕中は認められず、勾留決定の翌日(逮捕後最長4日目)から可能になることが多いです。業務関連の事件であれば捜査のために職場に連絡が行く可能性はありますが、仕事と無関係な事件であれば会社に連絡がいく可能性は低いです。

逮捕された家族に面会する場合は、警察署の留置係で面会受付をし、1回15分程度の面会が認められます。一般の方の面会は、「1日一組だけ」「時間制限あり」「接見禁止中は面会不可」等の様々な制約がありますが、弁護士であればこれらの制約はなくいつでも面会が可能です。

業務と関係ない内容・時間・場所の事件について、警察や検察から職場へ連絡がいくことはまずないでしょう。家族への連絡は、警察から来る場合もありますが、弁護士や裁判所から来る場合もあります。こちらから警察へ確認をする場合は、自分の身元や逮捕勾留されている本人との関係などを聴取される可能性があり、弁護士以外が確認をしても教えて貰えない場合もあります。


器物損壊の基礎知識

器物損壊の意味とは?

器物損壊は、刑法261条によって定められた犯罪で、「他人の物を損壊し、又は傷害した」場合を差します。器物損壊の刑罰は「3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料」です。

器物損壊で処罰の対象とされる行為は『他人の物を損壊、または傷害する行為』のことを言います。器物損壊を未遂で処罰する規定はありません。

器物損壊の刑罰の範囲は「3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料」と規定されています。器物損壊には、罰金刑執行猶予付き判決、または実刑になる可能性があります。


現行犯逮捕と後日逮捕の違い

器物損壊は「逮捕」される可能性あり?

器物損壊は、犯行現場を目撃されれば、現行犯逮捕される可能性があります。また、現行犯逮捕を免れても、証拠によって器物損壊の容疑が固まれば、逮捕状が発行され後日逮捕される可能性があります。器物損壊の逮捕を避けるためには、問題となっている器物損壊の被害者と早めに示談を締結することが大切です。

現行犯逮捕は、犯行直後や犯行中の現場を見られ、やって来た警察官にその場で捕まる、というケースが主です。すぐに警察署まで連れていかれ、留置場に入れられる恐れがあります。

後日逮捕(通常逮捕)とは、事件後に時間が経って、警察が裁判所発付の逮捕状を持ってやって来る、というケースです。この場合も、警察署まで連れていかれ、そのまま留置場に収監される可能性があります。


示談の流れ

器物損壊は「示談」で処分が軽くなる?

器物損壊は、起訴前に示談を結ぶことができれば、不起訴の可能性が上がります。さらに、器物損壊罪は親告罪ですので、示談で告訴が取り消されれば(告訴しないでもらえれば)、必ず不起訴になります。起訴後でも、器物損壊の被害者と示談できれば、処分が軽くなることが期待できます。

事件の様子が悪質であったり、同様の犯行を複数回行っている場合は、起訴の可能性が上がる要因になります。一方で、被害者と示談を結んだり、初犯の場合は、不起訴の見込みが高まります。不起訴になれば前科にならないですし、刑事事件の処分を受けることはありません。

起訴された場合でも、被害者との示談に意味はあります。起訴前に戻ることはできませんが、示談で相手方に許してもらっていれば、執行猶予がついて実刑を回避できたり、量刑が軽くなる可能性は上がります。


器物損壊のポイント

示談がポイント1

前科をつけないためには「示談」が大切

器物損壊を前科をつけないで終わらせるためには、被害者側に示談に応じて貰うことが重要です。器物損壊の被害者に謝罪をして、許しを得ることができれば、不起訴になり前科がつかない可能性は上がります。また、親告罪である器物損壊罪は、示談で告訴が取り消されれば(告訴しないでもらえれば)、起訴される心配はありません。

事件が起訴されなければ、前科にはなりません。そして、検察の起訴/不起訴の判断に、示談の有り無しが影響を与える場合は多いです。

起訴を避けるためには、「加害者を許す」旨が記載された宥恕条項や、「加害者の処罰を望まない」ことが記載された嘆願書、被害届の取下げなどを不足なく盛り込むことが大切です。


示談がポイント2

逮捕からの早期釈放も「示談」がポイント

器物損壊の逮捕されてから釈放までの期間は、最長で23日間かかる恐れがあります。※起訴された場合は、さらに勾留が続く可能性があります。ですが、器物損壊の被害者に示談してもらうことで、捜査機関の判断で早期釈放につながる可能性が上がります。

逮捕から勾留まで決まってしまい、更に勾留延長まで決まると、最大で23日間も身柄が拘束されてしまうことになります。当然、会社や学校には行けませんので、解雇や退学の可能性は高いと言えます。

被害者の許しを示談で得られれば、不起訴の見込みが上がるため、逮捕勾留する必要性が低くなり、早期釈放の期待が上がります。


弁護士相談

早めの弁護士相談で早期解決を

器物損壊の当事者になった場合、すぐに弁護士に相談することが重要です。逮捕回避や早めの釈放、不起訴で前科をつけない、などの結果は、弁護士が早く対応するほど可能性が高まります。

取り調べに落ち着いて対応するためのアドバイス、逮捕勾留中の本人に代わって被害者と示談するなど、弁護士だからできることはたくさんあります。示談交渉の場面では、弁護士だったら相手方が連絡先を教えてもよいとなる場合も多々あります。

早めの弁護士相談のおかげで刑事事件化を避けられたケース、事件後すぐに釈放されて解雇されずに済んだケースなど、弁護士相談が問題を早期に解決し、日常生活を取り戻すための最初のステップになります。まずは気軽に使える無料相談をぜひ試してみてください。

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