第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。
「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。
被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。
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高校生の子供が万引きで逮捕…逮捕後の流れは?退学?
- 高校生の子どもが万引きで逮捕されてしまった!
- 万引きの逮捕後の流れを知りたい。
- 学校にばれないで解決できる?
ここでは、過去10年の刑事弁護士としての経験にもとづいて、高校生が万引きで逮捕された場合の疑問や悩みにお答えします。
目次
この記事で解説している法律
- 法律
- 刑法235条
- 条文
- 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
- 刑罰
- 10年以下の懲役または50万円以下の罰金
高校生の万引き事件と逮捕・学校の関係
高校生の万引き事件で逮捕から釈放までの流れは?
高校生など未成年の場合も、逮捕から勾留までの流れは成人と大差ありませんが、捜査後は事件が家庭裁判所に送られます。未成年の場合には、事件を送致された家庭裁判所が、在宅審判や審判不開始で釈放を決定する可能性があります。
観護措置が取られず在宅で審判が進む場合、審判不開始の場合、審判を行い不処分が決まった場合には、すぐに釈放されます。審判の結果、保護観察処分に決まった場合も身柄は釈放されますが、その後の素行が良くないと少年院に送られてしまう可能性があります。
万引き事件で高校生の逮捕後の流れは?処分は?
逮捕後に事件を捜査した捜査機関が、犯罪の疑いありと判断した場合、事件は必ず家庭裁判所に送られます。高校生など未成年の事件の処分は、基本的に家庭裁判所の審判によって決められます。
少年事件では、家庭裁判所の調査を経て、審判が開かれるケース、審判不開始で終了するケース、検察官送致で成人の刑事事件と同じ手続きになるケースに分けられます。審判不開始になれば、それ以上の調査や処分を受けることなく事件は終了します。
家庭裁判所の審判の後は、不処分で終了するケース、検察官送致されるケース、保護処分を受けるケースがあります。保護処分には、保護観察官の監督のもと社会で暮らし更生を図る保護観察、児童自立支援施設または児童養護施設への送致、少年院への送致、があります。
万引き事件で高校は退学?前科と社会復帰は?
生徒を退学処分にするかどうかは、学校側の裁量による部分が大きく、個別の事情によって左右されます。事件が検察官送致(逆送)されて、刑事裁判が開かれ有罪となった場合は未成年でも前科がつきますが、それ以外の処分で終わった場合には前科はつきません。
学校側に事件が知られていない段階では、警察から学校への連絡や、家庭裁判所が調査段階で行う学校照会を控えてもらうよう働きかけることが重要です。学校に事件を知られてしまった後でも、少年が真摯に反省し、更生への取り組みを行っていることを学校に訴えることで、退学処分を回避できる可能性は上がります。
少年院送致も保護処分であり、前科にはなりません。児童用施設や少年院に送致された場合、通学が長期間できなくなってしまうため、学校を退学になってしまう可能性は高いですが、これらの施設は少年の更生を支援する施設であり、最終的にどの処分が少年の社会復帰のためにベストかという観点から慎重に考える必要があります。いずれにしても前科がつく可能性がある検察官送致は回避すべき処分です。
万引き事件の基礎知識
万引き事件の意味とは?
万引きとは、刑法235条で定められた犯罪で、「他人の財物を窃取した」場合が対象です。万引きの刑罰は「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」です。
万引きで処罰の対象となる行為は『他人の占有する財物を窃取する行為』のことを言います。万引きは未遂でも処罰される可能性があります。(刑法243条)
万引きの刑罰は「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」と明記されています。万引きは、罰金刑、執行猶予付き判決、または実刑になる可能性があります。
万引き事件は「逮捕」される可能性あり?
万引きは、犯行現場を目撃されれば、現行犯逮捕される可能性があります。また、現行犯逮捕を免れても、証拠によって万引きの容疑が固まれば、逮捕状が発行され後日逮捕される可能性があります。万引きの逮捕を避けるためには、問題となっている万引きの被害者と早めに示談を締結することが大切です。
現行犯逮捕は、犯行中や犯行直後の様子を目撃され、巡回中や通報で駆け付けた警察官にその場で逮捕される、という場合が主です。そのまま警察署まで連れていかれ、留置場に入れられてしまう可能性があります。
後日逮捕(通常逮捕)とは、犯行の後日に、警察が裁判所発付の逮捕状を持ってやって来る、というケースです。この場合も、警察署に連行され、そのまま留置場に入れられてしまう恐れがあります。
万引き事件は「示談」で処分が軽くなる?
未成年の万引き事件は、示談の有無と関係なく、事件が家庭裁判所に送致され、審判に関する判断をされます。審判では、示談の有無が処分の内容に影響する可能性はあります。
少年事件の場合、成人とは変わって、示談をしたおかげで不起訴処分で終了、あるいは、実刑を回避できた、といったことはありません。※家庭裁判所が検察官送致(逆送)を決めた場合は、成人と同じ刑事手続きで進みます。
審判で、現時点でも少年の更生の見込みが高いと、家庭裁判所が判断してくれれば、軽い処分で終了することが期待できます。被害者と示談を結び謝罪と被害弁償の経緯を示すことで、更生が十分望めると、家庭裁判所が判断する根拠になります。
万引き事件のポイント
前科をつけないためには「示談」が大切
未成年の万引き事件の場合、成人の場合と違い、いきなり刑事事件にはならず、まずは家庭裁判所に送致され、その審判に付されます。前科を回避するためには、審判で刑事処分相当と判断されないことが必要ですが、その際に、少年自身の自省や更生の環境が整っていることだけでなく、万引きの被害者に謝罪を受け入れてもらい、示談で許すという意思表示をしてもらえたかどうかも大きな判断材料となります。
少年事件の場合、検察官送致(逆送)以外の手続きで審判が終われば、前科はつきません。審判の結果、検察官送致されるか否かの判断に、示談して被害者に賠償をしているかということも影響を与えます。
少年の場合は、成人の事件以上に、本人や周囲の更生に向けた取り組みが重視されます。弁護士が付添人となり、更生への意欲と具体的手段を裁判所に主張することで検察官送致を防ぎます。
逮捕からの早期釈放も「示談」がポイント
未成年が万引き事件で逮捕された場合、成人と同様に勾留されるか、観護措置をとられ少年鑑別所に入れられる可能性があります。事件が家裁に送られた後も、観護措置がとられる可能性がありますが、万引きの被害者に示談に応じてもらえれば、早期に釈放される可能性が上がります。
逮捕からその後の勾留まで続き、更に勾留延長までされてしまうと、最長で23日間も身柄が拘束されてしまうことになります。その間、会社や学校は休まざるをえず、解雇や退学の可能性は高まってしまいます。
成人の場合と流れは異なりますが、家庭裁判所の調査や審判において、被害者に謝罪し示談で許しを得ているという事情は、早期釈放のプラス要因になります。事件を反省し更生に向けて取り組んでいる、ということを示す証拠の一つとして、少年事件においても示談は有効です。
早めの弁護士相談で早期解決を
万引きを起こしてしまった場合、早めの弁護士相談が大切です。逮捕勾留阻止や早期釈放、不起訴で前科回避、などの結果は、弁護士が早く対応するほど可能性が上がります。
取り調べに落ち着いて対応するためのアドバイス、逮捕勾留中の本人に代わって被害者と示談するなど、弁護士だからできることはたくさんあります。示談交渉の場面では、弁護士でなければ被害者の連絡先すら分からない場合も多々あります。
早めの弁護士相談のおかげで刑事事件化を回避できたケース、事件後すぐに釈放されて退学にならずに済んだケースなど、弁護士相談が問題を早期に解決し、今まで通りの生活を守るための最初のステップになります。まずは気軽に使える無料相談をぜひ試してみてください。
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少年事件の場合、犯罪の嫌疑が不十分である場合を除いては、必ず家庭裁判所に事件が送致されます。家庭裁判所が観護措置が必要であると判断すると、少年の身柄は釈放されず少年鑑別所に送られてしまいます。