岡野武志

第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。

「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。

被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。

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検察に呼び出されたら?痴漢で呼び出し…不起訴?罰金?

  • 検察庁から呼び出しを受けたらどうすればいい?
  • 検察から呼び出しを受けたら不起訴罰金
  • 逮捕後の書類送検とはどういう意味?

このページでは、10年間の刑事弁護士としての経験にもとづき痴漢で捕まった場合の検察庁からの呼び出しに関するノウハウと正しい知識を解説しています。

この記事で解説している法律

法律
公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(※東京都の場合)
条文
何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れること。
刑罰
6か月以下の懲役または50万円以下の罰金

痴漢事件と検察の呼び出しの関係

起訴・不起訴

痴漢事件で検察から呼び出しを受けた場合の対処法は?

検察から呼び出しがあるということは、取り調べのために呼び出された場合か、略式起訴不起訴等の処分が決まった場合が考えられます。いずれにせよ、事件が送検され刑事手続きが進められている最中ですので、無視せず呼び出しに応じるのが無難です。

電話で呼び出される場合と、書面(呼び出し状)で呼び出される場合があります。呼び出し内容について質問があれば、検察への電話で問い合わせ可能です。

呼び出し日時に不都合がある場合、事前に連絡をして日程を変更してもらえる可能性はあります。起訴か不起訴かといった内容は、質問しても電話では教えて貰えない可能性が高いです。


罰金刑・懲役刑

痴漢事件で検察から呼び出し…不起訴?罰金?

検察からの呼び出しで、不起訴処分が通知されることがあります。略式罰金の場合は、検察に呼び出され承諾書へのサインを求められます。

検察も捜査を行いますので、必要があれば、被疑者や参考人を呼び出して取り調べを行います。検察に呼び出された=不起訴・略式罰金などの処分決定、というわけではありません。

不起訴や略式罰金などの処分の通知は、電話ではなく直接呼び出して行います。実際にどういう処分になるかは、検察まで行ってみないと分かりません。


逮捕の流れ

痴漢事件で書類送検されるとは、どういう意味?

書類送検とは、事件の捜査主体が警察から検察に移ることを言います。事件が検察官送致される場合には、被疑者の身柄ごと検察に送致される場合と、捜査資料のみが検察に送致される場合があり、後者を一般的に書類送検と呼んでいます。

事件が送検(検察官送致)されると、以降の捜査や取り調べは検察が主導的に行うことになります。逆に、事件が送検されなかった場合には、起訴され裁判が開かれることは無く、前科もつかずに刑事手続きは終了します。

被疑者が逮捕されている場合には、書類だけでなく身柄も検察に送致され、勾留請求するか否かの判断が行われます。被疑者が逮捕されていない場合には、いわゆる書類送検で事件が検察に送致されると、その後は検察からの呼び出しに応じて取り調べを受ける、といった流れになります。


痴漢事件の基礎知識

痴漢画像

痴漢事件の意味とは?

痴漢とは、公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(※東京都の場合)で定められた犯罪で、「正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為(略)。公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れ」た場合を差します。痴漢の刑罰は「6か月以下の懲役または50万円以下の罰金」です。

痴漢(条例違反)で処罰の対象となる行為は『公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れる行為』のことを言います。

痴漢(条例違反)の法定刑(科される刑罰の範囲)は「6か月以下の懲役または50万円以下の罰金(東京都の場合)」と定められています。痴漢(条例違反)は、罰金刑執行猶予付き判決、または実刑になる可能性があります。


現行犯逮捕と後日逮捕の違い

痴漢事件は「逮捕」される可能性あり?

痴漢は、犯行現場を目撃されれば、現行犯逮捕される可能性があります。また、現行犯逮捕を免れても、証拠によって痴漢の容疑が固まれば、逮捕状が発行され後日逮捕される可能性があります。痴漢の逮捕を避けるためには、問題となっている痴漢の被害者と早めに示談を締結することが大切です。

現行犯逮捕は、犯行中や犯行直後の現場を見られ、巡回中や通報で駆け付けた警察官にその場で逮捕される、という場合が一般的です。そのまま警察署まで連れていかれ、留置場に収監されてしまう恐れがあります。

後日逮捕(通常逮捕)とは、犯行から時間を置いて、警察が裁判所発付の逮捕状を持ってやって来る、という場合です。この場合も、警察署まで連行され、そのまま留置場に入れられる恐れがあります。


示談の流れ

痴漢事件は「示談」で処分が軽くなる?

痴漢事件は、起訴される前に示談できれば、不起訴の見込が上がります。特に、初犯の痴漢事件であれば、不起訴の可能性がより強まります。起訴決定後でも、痴漢の被害者と示談できれば、処分が軽くなる可能性が高まります。

事件の様子が悪質であったり、同様の犯行を複数回行っている場合は、起訴される可能性が上がる要因になります。他方、被害者と示談したり、初犯の場合は、不起訴の可能性が強まります。不起訴になれば前科はつかず、刑事事件の処罰を受けることはありません。

起訴された後でも、被害者と示談すべき理由はあります。起訴前に戻ることはできませんが、示談で相手方の許しを得ていれば、執行猶予で実刑回避や、量刑を軽くしてもらえる可能性は上がります。


痴漢事件のポイント

示談がポイント1

前科をつけないためには「示談」が大切

痴漢事件を前科をつけないで決着するためには、被害者に示談に応じて貰うことが重要です。痴漢の被害者に謝罪を受け入れてもらい、宥恕(許し)の意思表示をしてもらえれば、不起訴になり前科がつかない可能性は上がります。

事件が起訴されなければ、前科はつきません。実際、検察が事件を起訴するかしないかの判断に、示談の有無が影響を与える場合が良くあります。

不起訴にしてもらうためには、「加害者を許す」ことが記載された宥恕付き示談や、「加害者の処罰を望まない」旨の嘆願書、被害届の取下げなどを不足なく盛り込むことが大事です。


示談がポイント2

逮捕からの早期釈放も「示談」がポイント

痴漢事件の逮捕されてから釈放されるまでの期間は、最も長くて23日間かかる恐れがあります。※起訴された場合は、さらに勾留が続く可能性があります。ですが、痴漢の被害者に示談に応じてもらえれば、当事者間で事件が解決したことを捜査機関に訴えることができ、釈放が早まる可能性が上がります。

逮捕からその後の勾留まで続き、更に勾留延長までされてしまうと、最長で23日間も身柄拘束が続くことになります。その間、会社や学校は休まざるをえず、解雇や退学のリスクは高まります。

被害者の許しを示談で得られれば、将来的に不起訴の可能性が上がるため、身柄を拘束しておく必要性が下がり、早期に釈放される期待が上がります。


弁護士相談

早めの弁護士相談で早期解決を

痴漢を起こしてしまった場合、すぐに弁護士に相談することが重要です。逮捕勾留阻止や早めの釈放、不起訴で前科をつけない、などの結果は、弁護士が早く対応するほど可能性が高まります。

取り調べに冷静に対処するためのアドバイス、外に出られない本人に代わっての示談交渉など、弁護士にしかできないことはたくさんあります。示談交渉では、弁護士でなければ被害者の連絡先を教えてもらえない場合も多々あります。

早めの弁護士相談のおかげで刑事事件化を回避できたケース、事件後すぐに釈放されて会社をクビにならずに済んだケースなど、弁護士相談が問題を早期に解決し、今まで通りの生活を取り戻すための第一歩になります。まずは気軽に利用できる無料相談をぜひ試してみてください。

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