岡野武志

第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。

「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。

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風俗店での本番強要トラブル|店との示談前に弁護士に相談を

  • 風俗店で風俗嬢に本番を強要してしまった…
  • デリヘル相手に本番をしてしまい、強制性交だと言われている…
  • メンズエステでつい性交してしまった、店から訴えられないか不安…

風俗店などで相手と本番をしてしまうと、その後多くのトラブルに繋がります。

そのことで後から店に「慰謝料を支払え」と言われる、合意だと思っていたのに相手方から「本番強要だ」と主張される、家族にばらすと脅迫されるなどの事例も多くあります。

  • 慰謝料はいくら支払わなければいけないの?
  • 合意だと思ってたのに強制性交罪は成立するの?
  • 家族にバレずに解決する方法は?

この記事では、そんな「風俗店(派遣型含む)での本番強要」トラブルについて解説していきます。

風俗店での本番強要トラブルの対処法

なぜ風俗店は本番強要を恐れる?

本番、すなわち性交を望んでいない相手に強要することは、相手方の性的自由を奪い、精神や尊厳を傷つける行為です。

それと同時に、風俗店の側から見ても本番行為を行うことは「売春」にあたり、売春禁止法で禁止されています。

店側から本番をしてしまうと、風俗店や従業員自身が逮捕、摘発されてしまうことにも繋がるため、彼らは本番行為を恐れているのです。

実際にそのような理由で、従業員の側から本番を提案したにもかかわらず、「強要された」と後から言い出す事例も無いわけではありません。

売春(本番)行為をさせるために風俗店が商売として部屋を提供しているような場合は、7年以下の懲役及び30万円以下の罰金が科せられることもあります。

なお、多くの風俗店はそのような事態を避けるため、従業員を形式上「個人事業主」として扱っています。

本番強要したことは認めるべき?

時間が経ってから「本番しましたよね」と言われたような場合は、弁護士を通させたうえでやりとりをするのが最も効果的です。

逆に相手が部屋から出ないうちに店側の人間がやってきたり、性交に及んだ具体的な証拠が相手方にあるような場合は、強要したかどうかにかかわらず、性交をしたのであれば「性交した」と認めるのがよいでしょう。

店側から強く言われるとついつい「強要したわけじゃない」「合意だった」と言ってしまいたくなります.

ですがそのように否認すると「やったことを認めようとしない」と相手の態度が頑なになったり、また「証拠を隠滅するのではないか」と逮捕の可能性が高まることもあります。

強要したかどうかは双方の内心の問題でもありますので明確には言わず、「性交した」という事実については認めるのが一般的です。

本番強要の慰謝料・損害賠償金を払うべき?

本番強要に対する慰謝料・損害賠償金は後々支払うことになる場合が多いです。

慰謝料は相手方の精神的苦痛を和らげるためのお金で、損害賠償金は慰謝料を含めたあらゆる賠償金の総称です。

ですが、すぐにその場で損害賠償金を支払えという命令には応じる必要はありません。

何故ならそこで示される金額は適正なものである保証はなく、また相手方に支払ったのにさらに店からも請求された、あとから「もっと払え」と言われた、など支払いトラブルに繋がる可能性もあるためです。

実際に支払う金額は、弁護士に確認してもらうのがよいでしょう。

風俗店・風俗嬢とその場で示談するべき?

「すぐ示談金を支払って示談すればだれにも言わない」などと言われても、その場で示談すべきではありません。

示談とは相手方と話し合って紛争を解決することですが、実際に書面(示談書)で残す文面によっては、後にまた争いを生みます。

その場で示談することで起こるトラブル
  • 後から示談金が高額すぎることが判明した
  • 店との示談はしたものの風俗嬢との示談は含まれておらず、風俗嬢からも示談金を請求された
  • 「これ以上請求しない」という文言が含まれておらず、追加で示談金を請求された
  • 「裁判を望まない」という文言が含まれておらず、お金を払ったのに結局警察沙汰になってしまった

ただその場で示談を避けても、後から個人でまともな示談することは非常に困難です。

風俗店側が被害にあった従業員の本名や住所を教えたがらない、そもそも店側の方が示談交渉になれていてあしらわれる、などの事情があるためです。

示談の条件や書面、示談金の金額については、弁護士の協力を得て考えるようにするべきです。

本番強要で風俗店から脅迫されたらどうする?

本番強要が発覚してしまったあと、風俗店から「この場で示談しないなら家族にばらす」「金を払わなければ殺す」などと言われた場合は、その行為は脅迫罪恐喝罪にあたる可能性があります。

恫喝する声を録音するなど証拠に残すことができれば、後々の場面で有利になります。

脅迫されても示談しないのが一番ですが、もし示談してしまっても録音が残っていれば、示談が無効になったり示談金の一部返金が可能になる場合もあります。

なお風俗店側もそのようなリスクは了承していて、刑法に触れないぎりぎりの言葉が用いられるケースも多くあります。

いずれにせよその場での示談は避け、弁護士に相談するようにしてください。

風俗店での本番強要はどんな罪・刑罰になる?

風俗店やデリヘルで本番やそれに近い行為を強要してしまった場合、以下のような罪に該当する可能性があります。

刑法上の罪名刑罰
強制性交罪
(暴行・脅迫を用いて本番強要する)
5年~20年の懲役
強制わいせつ罪
(暴行・脅迫を用いてわいせつな行為を強要する)
6ヶ月~10年の懲役
強制性交致傷罪
(本番強要により怪我を負わせる)
無期又は
6年~20年の懲役
強制わいせつ致傷罪
(わいせつな行為の強要により怪我を負わせる)
無期又は
3年~20年の懲役

それぞれ、順に見てみましょう。

①強制性交罪

13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。

刑法177条

もしも、相手方の抵抗が著しく困難な状態になるほどの暴行・脅迫をしたうえで本番に持ち込んだ場合、強制性交罪が成立します。

また「性交」には、口腔性交や肛門性交が含まれます。

殴る蹴る、押し倒すなどの暴行、脅迫、あるいは薬や薬物を用いて抗拒不能の状態にすることが、強制性交罪(準強制性交罪)の成立要件となります。

現行法では、ただ同意がない性交というだけでは罪となりません。

実際に暴行・脅迫により「抵抗が著しく困難」になったかは、行為態様のほかシチュエーション、体格差、それまでのやりとりの記録などから判断されます。

また、もしも暴行・脅迫したものの性交等に至らなかった場合は、強制性交未遂罪が成立します。

②強制わいせつ罪

13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。

刑法176条

強制性交罪と同様の暴行・脅迫を用いたものの、乳房を弄ぶ、陰部に触れるなど「性交」には至らなかった場合には、強制わいせつ罪が成立します。

もしも暴行・脅迫したもののわいせつな行為に至らなかった場合は、強制わいせつ未遂罪が成立します。

③強制性交致傷、強制わいせつ致傷罪

1 第176条~の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は3年以上の懲役に処する。

2 第177条~の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は6年以上の懲役に処する。

刑法181条

本番強要が強制性交や強制わいせつ罪にあたり、かつそれによって相手方が怪我を負ったような場合には、強制性交致傷、強制わいせつ致傷罪が成立します。

この罪は、相手に怪我をさせるつもりがなかったり、わいせつ行為や本番行為が未遂であっても成立します。

風俗嬢と本番の合意があったら?

もしも、風俗嬢との間に本当に本番行為についての合意があった場合は、「暴行・脅迫を用いて」性交等に持ち込んだとは言えないので、強制性交罪は成立しません。

なお、表面上は合意があったとしても、暴行や脅迫によって無理やり合意させられた・反抗できないほどに怯えていたことも考えられ、その場合は強制性交罪が成立する可能性があります。

また、もしも同意があると思い込んで本番したような場合には、強制性交の「故意」が否定されるため、強制性交罪は成立しません。

ただし、故意が無いと言えるかどうかは、その時の状況や行為態様などを考慮し客観的に判断されます。

同意があると思っていたからといって、必ずしも故意が否定されるというわけではありません。

風俗店で本番強要があったら警察に逮捕される?

風俗店での本番行為が警察による逮捕や取り調べに繋がるかは、店側が被害届を出すかどうかが大きく関わってきます。

基本的に店側としては、金銭的に得にならない警察沙汰・裁判沙汰にするよりも、示談金を受け取れる示談で解決しようとする傾向があります。

ですが従業員側の処罰感情が強く被害届が出された場合には、必要に応じて逮捕や取り調べが行われることになります。

なお被害届が出されたとしても必ず逮捕されるというわけではなく、

  • 嫌疑の相当性(強制性交の疑いが十分にあるか)
  • 逮捕の必要性(逃亡したり証拠隠滅する恐れがあるか)

といった条件を満たす場合、逮捕状が発付され、逮捕されます。

風俗での本番強要は示談で解決|必ず弁護士に相談を

風俗店での本番強要による風俗トラブル、警察への逮捕、裁判に繋がる可能性があります。

そのようなリスクをできるだけ減らし、かつよりお金をかけずに解決するには弁護士に示談を依頼するのが有効です。

本番強要で弁護士に示談させるメリットは?

弁護士に示談を任せることにより、具体的には以下のようなメリットがあります。

弁護士に示談を依頼するメリット
  • 相手方の態度が軟化し、示談が成立しやすくなる
  • 様々な事案や判例を知っているため、相場額で示談できる
  • 相手方から不利な請求を受けないよう、適切な示談書を作成できる
  • 適切な文言を盛り込んで、本番強要の風俗トラブルを終局的に解決できる
  • スムーズに示談することで、家族や会社に知られずに済む
  • 示談することで、逮捕、起訴の可能性が大きく減る

風俗店側も個人相手だと強気に交渉してきますが、弁護士が介入することで適正額での示談を受け入れてくれることが多いです。

またスムーズに、かつ適切に示談を締結することで、示談して以降に再び金銭を請求されるなどのトラブルを避けることができます。

また当事者間で示談が交わされていると、警察や検察も「この事件はもう解決した」と判断し、逮捕や裁判に踏み切る可能性も大きく減ります。

本番強要の示談が成立するまでの流れとは?

実際に、本番強要の風俗トラブルの示談が成立するまでの流れは以下のようになっています。

  1. 当事者から弁護士が相談を受ける
  2. 示談、事件解決の依頼を受ける
  3. 本番強要トラブルについての事情、希望する示談条件を伺う
  4. 風俗店に連絡し、示談交渉を行う
  5. 互いの条件が一致したところで示談が締結される

いずれにしても、ご本人が風俗店側の人間や従業員と接触することなく、示談を結ぶことが可能です。

弁護士に示談の手続きを一任することで、風俗トラブルが周囲に発覚することなく、ご本人は日常生活を送ることができます。

お一人で示談を行おうとするのは、ご本人や周囲の安全、示談内容の適切さ、その後のトラブルの可能性などいずれの観点からもおすすめできません。

まずはお気軽に弁護士にご相談ください。

風俗店での本番強要の示談金相場はいくら?

風俗店での本番強要トラブルの示談金相場は、一般的に30万円から50万円と言われます。

風俗店側からは数百万円の示談金を請求されることもありますが、この請求が実際の相場から大きく離れていることがわかります。

言いなりになって高額な示談金を支払うのではなく、まずは弁護士にご相談ください。

風俗店での本番強要トラブルは、通常の強制性交の事案よりも示談金が低くなる傾向があります。

これは性的サービスを前提としているため本番に至りやすい環境であると言えること、実態として本番が行われている店舗も存在することなどの事情があるためです。

風俗店で本番強要してしまったら弁護士に相談を

風俗店で本番をしてしまい、トラブルに巻き込まれたらぜひ弁護士にご相談ください。

このような本番強要トラブルは、弁護士に任せることで解決できる可能性が非常に高い事案です。

まずはお気軽にLINEやお電話でご相談ください。