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示談をすると前科はつかない?示談で不起訴になる?逮捕前後の示談の効果の違いは?

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示談」という言葉を耳にしたことがあると思います。

示談とは、私法上の紛争を、民事裁判の形ではなく、当事者による合意という形で解決することをいいます。

示談が締結すると、その後の刑事事件の流れにも良い影響を与えます。

では、示談をすれば前科はつかないのでしょうか

示談すれば不起訴になる?

逮捕前後、示談のタイミングで効果は変わる?

など、示談と前科の関係についてみていきましょう。


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示談と前科の関係|示談で前科はつかない?不起訴になる?

示談がポイント
Q1

示談すると前科はつかない?

事件が起訴された後、刑事裁判が開かれ有罪になると前科が付いてしまいます。

刑事事件の流れ(逮捕・勾留された場合)

前科が付いてしまうと、就職活動や日常生活に支障をきたす場合も考えられます。

そのため、刑事事件の被疑者になった場合はまず不起訴を目指すことになります。

起訴・不起訴の判断については、諸々の事情が考慮されます。

一番重要視されるのは「あなたに対して処罰をする必要があるか」です。

示談の中で「被害者からの許しを得ている」という点が最も大切なポイントとなります。

示談により示談金を支払うことで、被害回復がなされたことになり、処罰の必要性が低くなります。

また、被害者側の宥恕がある場合、通常は、示談書の中に

被害者は加害者に対して寛大な処罰を望む」

「被害者は加害者の行為を許す」

といった宥恕条項が盛り込まれることによってさらに処罰の必要性は低くなります。

示談をすれば不起訴になることが多いのは、そのためです。

不起訴を獲得すれば裁判が開かれることはありませんので前科はつきません。

前科がない場合であれば、示談をすれば、不起訴となるのが通常です。

これに対して、前科が複数ないし多数ある場合には、示談をしても、起訴されてさらに前科が増える可能性があります。

Q2

示談すると不起訴になって前科を回避できる?

示談をしたからといって必ず前科がつかないわけではありません。

示談を締結し、被害者から許しを得て、不起訴処分を獲得すると前科がつきません。

また、刑事裁判が開かれた場合、無罪を獲得しなければ前科がついてしまいます。

起訴・不起訴は、加害者の反省の程度・前科の有無・犯罪の種類・態様などを総合考慮して判断されます。

よって、示談が成立したからといって必ずしも起訴を逃れられるとは言えません。

しかし、示談の成立は事件にもよりますが、起訴・不起訴の判断に非常に大きな影響を与えます。

器物損壊罪などの親告罪では、起訴までに示談によって告訴取消しをしてもらえれば、必ず起訴は免れます。

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【事件別】逮捕前後の示談の効果とは?~器物損壊・窃盗罪・暴行罪など~

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Q1

逮捕前後で示談の効果は違う?前科に影響する?

示談はどのタイミングで行えばいいのか?

と、疑問に思われる方も多いかもしれません。

示談は、できる限り早い時期に成立させる方が刑事処分に対して効果的です。

起訴が予想される事件であれば、起訴までに示談を成立させることが重要です。

検察官が起訴・不起訴を判断するにあたって、示談の成立は重要な事情だからです。

示談の成立は、起訴後であっても大きな意味を持ちます。

事件が起訴されると通常、刑事裁判が開かれます。

示談が成立していれば、判決で執行猶予がつく可能性が高くなります。

執行猶予が付けば、すぐに刑務所に行かないで済みます。

実刑の場合でも、刑が軽くなる可能性が高くなります。

さらに、示談の成立によって、保釈が認められる可能性も高くなります。

示談成立により執行猶予が見込まれるようになると、逃亡や罪証隠滅の恐れは低くなり、保釈が認められやすくなります。

また、示談の成立は、何よりも被害者との関係改善につながります。

被害者との間では、示談の成立によって事件が解決したということになります。

のちのち、民事裁判で争うような危険も小さくなるでしょう。

起訴後であっても、示談は積極的に考えていくべきだといえます。

Q2

【具体例①】器物損壊のケース

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まずは、器物損壊罪の具体例を見ていきましょう。

器物損壊罪は有罪になると「3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料」に処されます。

器物損壊罪は、親告罪ですので、示談成立には非常に大きな意味があります。

先に、親告罪の意味を確認しておきましょう。

公訴の提起に被害者その他法律の定めた者の告訴、告発又は請求のあることを必要条件とする犯罪。(略)

引用元:有斐閣 法律用語辞典 第4版

器物損壊は親告罪ですから、被害者による告訴がなければ刑事裁判に発展することはありません。

器物損壊罪は、被害者側との示談成立に非常に大きな意味があります。

被疑者が容疑を認めている場合、弁護士を通じて被害者と示談交渉において告訴を取り消してもらいます。

そうすることで、親告罪となる器物損壊事件は、起訴されることがなくなります。

告訴が取り下げられ、起訴されないということは前科がつかないということでです。

事件に性質や現状を早急に把握し、適切な示談交渉を行う必要性があります。

事件後、なるべく早く弁護士に相談することをお勧めします。

器物損壊についてさらにくわしく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

Q3

【具体例②】窃盗罪のケース

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続いて、窃盗罪の具体例を見ていきましょう。

窃盗罪においても、示談が成立すれば、その後の刑事手続きにおいて、有利に取り扱われます。

窃盗罪で示談が成立すれば、刑事裁判に発展しない可能性が高まります。

また、捜査段階で軽微な窃盗事件であれば不起訴を獲得できる可能性もあります。

窃盗罪の場合、被害弁償をすることで示談が成立する場合があります。

窃盗罪において示談成立はその後の刑事事件の流れにおいて大きな影響があるといえます。

窃盗罪の示談・前科についてさらにくわしく知りたい方は以下のページもご覧ください。

Q4

【具体例③】暴行・傷害のケース

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最後に、暴行罪傷害罪の示談の具体例についてみていきましょう。

暴行罪や傷害罪でも示談は前科を回避するために非常に重要です。

暴行・傷害トラブルを起こし、被害届が提出されたとしても示談成立は大きな意味を持ちます。

被害者と示談がまとまれば、前科を付けずに事件を解決できるケースがあります。

初犯で、暴行・傷害の程度が軽微であれば示談成立で不起訴処分を得られる可能性もあります。

示談で「前科を付けない」ためには、タイミングが大切です。

不起訴処分を得るには、検察官が、起訴・不起訴の決断を下してしまう前に被害者と示談を成立させる必要があります。

傷害の示談は、通常、示談金として、治療費や通院費などの実費に加えて、慰謝料を支払って締結することが多いです。

傷害の同種前科がある場合でも、傷害の程度や暴行の態様、被害者の許しの意思表明次第で、前科を付けずに解決できるケースがあります。

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【前科をつけたくない】弁護士に示談交渉を依頼するには

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前科を回避するには示談を成立させることが非常に重要です。

示談交渉は、ご自身でも行うことは可能です。

しかし、被害者側の連絡先が分からない場合や、被害者が強い怒りを持っている場合があります。

法律の専門家で、第三者である弁護士が示談交渉することで示談がうまくまとまるケースもあります。

弁護士であれば、適切な示談交渉を行うことが可能です。

また、示談について専門的なアドバイスをすることができます。

ご自身やご家族が刑事事件の被疑者になった場合はまず弁護士への相談をご検討ください。

アトム法律事務所では、LINE無料相談など気軽に相談可能な窓口をご用意しております。

おひとりで悩まずに、まずは弁護士へ相談し事件解決に努めましょう。