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【刑事事件】公訴時効の年数は?撤廃・停止・中断・起算日は…

刑事事件時効とは?

時効の年数とは?

時効が撤廃された刑事事件は?

起算点・計算・停止・中断とは?

このような疑問をかかえているかたへ。

刑事事件弁護の経験豊富な弁護士が、あなたのお悩みや疑問を解決する手段をご案内します。


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刑事事件の時効とは?「公訴時効」の意味

Q1

刑事訴訟法にある「公訴時効」とは?

刑事事件の時効には、「公訴時効」と「刑の時効」があります。

刑事訴訟法には「公訴時効」が、刑法には「刑の時効」が規定されいます。

公訴時効は、起訴されるかどうか

刑の時効は、刑罰が執行されるかどうか

にかかわる時効です。

「刑事の時効」まとめ
公訴時効 刑の時効
法律 刑事訴訟法 刑法
意義 起訴のリミット 刑罰のリミット

公訴時効」は、

犯罪終了後、一定の期間が経過することにより、その後の起訴が許されなくなるという制度

です。

仮に、時効完成後、すなわち公訴時効成立後に起訴された場合、「免訴判決」が言い渡されることになります。

免訴判決が出されると、その時点で訴訟手続が打ち切られることになります。

公訴時効の完成により起訴されなくなるのは、犯罪終了後、長期間経過することによって、

① 刑罰権が消滅する(実体法説)

② 証拠が散逸する(訴訟法説)

といった理由があるといわれています。

ただ、これらの存在理由については批判も多いところです。

公訴時効の存在理由

① 時の経過により刑罰権が消滅(実体法説)

② 証拠が散逸するため真実発見が困難になる(訴訟法説)

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Q2

公訴時効が「改正」された理由は?施行日は?

公訴時効は、平成22年4月27日、「刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律」が成立、同日公布されました。

この改正によって、一部の刑事事件について、時効期間が延長廃止されました。

「以前から公訴時効の理由に根拠がない」との批判が多くありました。

とくに殺人事件などの重大犯罪については、「公訴時効制度の存在理由が必ずしも当てはまらない」と判断され、改正されるに至りました。

改正された後の規定は、平成22年4月27日から施行されています。

その施行の際、公訴時効が完成していない刑事事件には、改正後の公訴時効に関する規定が適用されます。

改正法の施行日

平成22年4月27日から施行

Q3

「民法の時効」との違いは?~債権の時効~

ここでいう民法の時効というのは、消滅時効のことです。

刑事事件を起こしてしまうと、相手方に損害を生じさせてしまいます。

損害

怪我の治療費・通院費

通院のための交通費

精神的損害に対する慰謝料

刑事事件の加害者は、被害者から不法行為にもとづく損害賠償請求をされる関係にあります。

「この損害賠償請求権が消滅するのはいつか」というのが問題になります。

このような時効のことを、消滅時効と呼びます。

刑事事件は、民事法上の不法行為に当たります。

民法では、不法行為による損害賠償請求権は、

被害者またはその法定代理人損害及び加害者を知った時から3年間行使しないとき

は、時効によって消滅すると規定されています。

また、

不法行為の時から20年を経過したときも、

損害賠償請求権は消滅します。

損害賠償請求権が消滅する時期
被害者・法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年を経過したとき
または
不法行為の時から20年を経過したとき
Q4

「刑の時効」との違いは?

刑事法の時効は、公訴時効だけではなく、刑の時効もあります。

刑の時効」とは、死刑を除いた、刑罰の言渡しを受け、それが確定した後、刑の執行を受けることなく一定期間が経過したことにより、刑の執行を免除する制度です。

公訴時効とは、区別されます。

刑罰の言渡しを受けた人に関係する時効です。

刑罰の時効は、各犯罪が規定された条文にある刑罰ごとに異なります。

無期の懲役・禁錮の場合30年

10年以上20年以下の懲役刑・禁固刑の場合20年

3年以上10年未満の懲役刑・禁錮刑の場合10年

1ヵ月以上3年未満の懲役刑・禁錮刑の場合5年

罰金刑の場合3年

拘留・科料・没収の場合1年

です。

「刑の時効」まとめ(年数)

死刑
死刑 なし

2018年9月6日現在の情報です。

懲役・禁錮
無期懲役 30
10年以上 20
3年以上10年未満 10
3年未満 5

2018年9月6日現在の情報です。

そのほか
罰金 3
拘留・科料・没収 1

2018年9月6日現在の情報です。

2

【時効一覧】窃盗・詐欺・傷害・横領・恐喝etc気になる刑事事件をチェック

公訴時効の時効期間を一覧にしました。

時効まとめ
窃盗 詐欺 傷害 業務上横領 恐喝
7 7 10 7 7

公訴時効の年数について、もっと詳しく知りたい方は、こちらもご覧ください。⇊


3

【時効撤廃】時効が廃止された刑事事件一覧

Q1

廃止された犯罪は?

殺人、強盗致死、強盗強制性交等致死など重大犯罪については、公訴時効が廃止されています。

公訴時効が廃止された刑事事件

殺人

強盗致死

強盗・強制性交等及び同致死

Q2

廃止はいつから?

これらの犯罪について、公訴時効が廃止されたのは平成22年4月27日です。

その時点で、時効が完成していなかった刑事事件については、改正後の規定が適用され、時効が成立することは絶対にありません。

4

【刑事事件Q&A】公訴時効の起算点・計算・停止・中断

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Q1

時効期間の起算点はいつ?どう計算する?

時効の起算点は、「犯罪が終わった時」です。

共犯の場合には、最終の行為が終った時から、すべての共犯に対して時効の期間を起算することになります。

公訴時効は、「犯罪行為が終った時から」進行します。

この「犯罪行為」というのは、構成要件、つまり条文に規定されている犯罪にあたる事実のことです。

犯罪としての行為と、それから生じた結果を含むと解されています。

窃盗の場合は、他人の財物を自分の支配下におさめた時点が「犯罪が終わった時」です。

これに対して、傷害致死の場合、相手をナイフで刺した時点ではなく、相手が死亡した時が、犯罪が終わった時に当たります。

Q2

「停止」とは?海外にいると時効期間が進行しない?

時効の進行を妨げる事由は2つ

時効の停止」とは、時効の進行をさまたげる理由のひとつです。

時効の進行をさまたげる理由は2つあって、「停止」「中断」の2つです。

時効の進行を妨げる理由

時効の停止

時効の中断

時効の停止とは?

時効の停止

時効の停止」は、呼び方のとおり、時効が停止するということです。

時効の停止」とは、何らかの客観的事実によって、時効の進行を停止させ、時効の完成を猶予する制度です。

時効の中断とは異なり、それまでに経過した時効期間は有効に維持されます。

「時効の停止」は、刑事訴訟法上、公訴の時効は、公訴の提起、犯人が国外にいる場合や逃げ隠れしているため起訴状が遅れない場合などに停止されます。

Q3

「中断」とは?

時効の中断

時効の中断」も、時効の進行が、さまたげられる事由のひとつです。

現行法では、時効の中断制度は採用されておらず、停止制度のみです。

旧法下の時効制度は、時効中断の方式を採用していました。

ちなみに、「時効の中断」というのは、

一定の事由によってそれまで進行していた時効が中断し、一定の事由がなくなってもまた最初にもどって進行するという制度

です。

民法の時効では、中断制度も存在しています。

中断事由としては、請求、差押え、承認等があります

民事の時効の中断

請求・差押え・承認 etc

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「刑事事件の時効」でお悩みの方は【弁護士に無料相談】

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Q1

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刑事事件の時効期間について知りたい

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