岡野武志

第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。

「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。

被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。

アトムは夜間土日も受け付けの相談窓口で刑事事件のお悩みにスピーディーに対応いたします。

痴漢で逮捕されたら弁護士に相談を|早期釈放のために大切なこととは?

痴漢で家族が逮捕されたと警察から連絡があった・・・
会社や学校に連絡しなければいけない・・・
連絡を受けたご家族は、不安で仕方がないでしょう。

痴漢で逮捕された場合、警察から痴漢の事実について聞くことはできても、それ以上の事件背景などについては聞くことができません。
それどころか肝心な本人に会うこともできないため、ご家族にとっては長い時間と闘うことになり、言い表せない恐怖にかられることでしょう。

痴漢で逮捕された場合、被疑者の身柄は最大で23日間拘束されます。

漠然と、以下のような疑問・不安をお持ちではないですか?

  • 痴漢で逮捕されたらまずすべきことは何?
  • 痴漢で逮捕されたらどうなる?弁護士に相談したら何をしてくれる?
  • 家族が痴漢で逮捕されたが冤罪かもしれない・・・どうしたらいい?

被疑者のご家族の方は、何よりも落ち着いて対応することが大切です。
刻一刻と過ぎる時間を無駄にすることがないよう、痴漢・刑事事件に詳しい弁護士への相談を検討しましょう。

痴漢で逮捕されたら弁護士にまず連絡

家族が痴漢で逮捕されてしまった・・・

そのような連絡を警察から受けたご家族は、弁護士相談を検討しましょう。
逮捕時点で弁護士に相談したほうがいい理由は、以下のとおりです。

  • 弁護士は逮捕当日から接見可能・痴漢事件の詳細を知ることができる
  • 逮捕後何もしないと被疑者の不利な捜査が進行する可能性がある
  • 逮捕後何もしないと被疑者はそのまま勾留される傾向がある
  • 弁護士は被害者との示談を進めることができ、前科がつくのを防止できる

上記はどれも、早めに動いておくことが大切です。

次章で詳しくご説明しますが、刑事事件はスピーディーに進行します。
ご家族からの早期の弁護士相談が、被疑者の身柄解放や前科防止につながるのです。

痴漢で逮捕されたらどうなる?

逮捕後はそのまま勾留される可能性あり

痴漢事件で考えられる罪名は、迷惑行為防止条例違反と強制わいせつの2種類です。
単に卑猥な行為をしたのであれば迷惑防止条例違反、暴行や脅迫を用いた行為であれば強制わいせつに該当します。
強制わいせつの場合、刑法上の罰則が適用され、罪の内容も重くなります。

たとえば電車で、被害者の体の一部を触ったのであれば、大体は迷惑防止条例違反に該当するでしょう。
しかし、衣服や下着の中まで手を入れた場合など、行き過ぎた行為であればそれらが「暴行」に値し、強制わいせつ罪として処罰されることも考えられます。

痴漢で逮捕されてしまった被疑者とご家族は、その後数日間は面会することができません。
さらにその間、刑事訴訟法という法律にのっとって、刑事事件はスピーディーに進行していきます。

逮捕以降、刑事事件は段階を経て進行していきます。
そのタイミングによって弁護活動の内容も変わってくるため、まずは現時点での捜査段階を把握することが重要です。

以下は、逮捕後の流れを図に表したものです。

逮捕の流れ

痴漢で逮捕できる人物のなかには、被害者本人目撃者も含まれています(現行犯逮捕)。

痴漢事件の場合、否認するとそのまま勾留されるケースが多くなると聞いたことがある方もいるかもしれません。
実際否認を貫き通すと、まだまだ捜査の必要性があるとして、勾留請求・勾留決定される可能性が高くなります。
ただし否認したからといって、勾留要件の内容が変わるわけではありません。

勾留請求されるかどうかは、被疑者逮捕後、検察官への送致があってから24時間以内に検察官の判断により決まります。
勾留に必要とされる要件(勾留される根拠となる要素)は以下の3つです。

勾留の要件

逮捕後、釈放されずに勾留請求・勾留決定されてしまえば、最大23日間の身柄拘束が続きます。

勾留決定後は起訴される可能性あり

最大23日間の勾留が終わる日を「勾留満期日」といいます。

勾留の満期を迎えたら、検察官による起訴・不起訴処分の判断がなされます。

起訴されれば正式裁判となり、その後有罪または無罪が確定するのです。
不起訴処分になれば、被疑者は釈放されもとの生活に戻ることができます。

起訴後の段階においても、身体拘束は続きます。
起訴後は保釈請求を検討しますが、保釈には裁判官の決定した保釈金が必要です。
保釈請求が認められれば、被告人の身柄拘束は解放され、自宅から捜査や裁判を受けに行くことになります。

Point

逮捕から起訴前は「被疑者」、起訴後は「被告人」と呼び方が変わります。

次章で触れますが、痴漢事件での弁護活動により、被害者との示談が可能になるケースがあります。
被害者からの「許し」を得たという示談をもって、不起訴処分を獲得できることもあるのです。

痴漢で逮捕|弁護士ができること

弁護士による接見が可能になる

弁護士はまず、ご家族の依頼を受けて接見に赴くことができます。
接見だけの契約が可能な弁護士事務所が大半ですので、その後の弁護活動の依頼は別途検討できるでしょう。

くり返しになりますが、被疑者逮捕後、警察官は48時間(2日)以内で被疑者を取り調べます。
弁護士はまず被疑者のタイムスケジュールを確認し、被疑者が収容されている警察署などに赴くでしょう。

弁護士の初回接見内容について、以下が想定されます。

  1. 被疑事実を確認する
  2. 痴漢事件の状況を具体的に聴きだす
  3. 聴取した痴漢事件の内容に沿って今後のスケジュールを被疑者と検討
  4. 認め事件なのか否認事件なのかを確認し、今後のアドバイスをおこなう
  5. 被疑者にとって不利な捜査にならぬよう権利行使の手助けをする
  6. 刑事事件の流れや説明をおこなう
  7. 接見の依頼のあったご家族に、接見内容をすべて報告する

上記のほかにも、効果として被疑者の精神的な不安を払拭できるというメリットがあります。
また、弁護士を介して被疑者の要望をご家族に伝えることができるので、早めの差し入れも可能になります。

ご家族の面会は、逮捕後数日間できないばかりか、その後できても時間制限があり、被疑者の要望をすべて聴くことは難しいです。

枠内5に記載の権利行使とは、黙秘権や供述調書署名の押印拒否権などです。
これらは被疑者側に認められた権利であり、不当な捜査に対しても役に立ちます。

被疑者は、やってもいないことまで認める必要はないため、上記のような権利行使ができる旨弁護士が知らせてくれると安心です。

弁護士による身柄解放活動

勾留請求前は勾留要件を否定していく

検察官が勾留請求を行う前に、検察官に対して勾留要件を満たさない、つまり勾留する必要なんてないといったことを説得します。

勾留請求は送致から24時間以内に判断されてしまうため、ここからの弁護活動はつねに時間との戦いです。
弁護士は主に、以下の勾留要件を満たさないことを主張していきます。

勾留要件
  1. 罪証隠滅の可能性
  2. 逃亡の可能性
  3. 勾留の必要性

1について、弁護士は被害者などの関係者に働きかけます。
たとえば電車内で、たまたま居合わせた被害者に痴漢行為をした場合、そもそも被疑者と被害者に面識はありません。
罪証隠滅とは罪の証拠を隠すことですので、被疑者が被害者をそもそも知らない場合は、被害者に口裏を合わせてもらうことは不可能でしょう。
そのように、罪証隠滅の必要性がないことなどを説得していきます。

2について、被疑者に配偶者や子供などの家族がいる場合や、定職に就いている場合、その点について言及します。
つまり、被疑者に家族や仕事がありながら逃亡する必要性はない、といった主張をするのです。
ご家族や、痴漢事件の事実を知っている会社の上司などがいれば、関係者からの上申書を作成することがあります。
自白の痴漢事件である場合、定職に就いていれば勾留請求されないことも多いのです。

3についてですが、痴漢事件で逮捕された被疑者のご家族においては、さぞ不安であることと思います。
たとえば、一家の大黒柱である被疑者が長期間身柄拘束されれば、収入の減少なども考えられます。
勾留の必要性がないといった主張においては、ご家族の生活や心身の影響、つまり勾留によって失われる利益と、勾留の必要性を天秤にかけて意見するのです。

勾留請求後・勾留決定前は裁判官との面会を検討

勾留請求前と勾留請求後はまたも段階が異なります。

つぎに弁護士が検討することは、勾留決定をおこなう裁判官との面会です。
裁判官との面会では、裁判官に対し、勾留決定しないよう申し入れることになります。
裁判官との面会は、勾留質問前にする必要があります。

勾留質問とは?

検察官からの勾留請求を受けた裁判官がおこなう、勾留するための手続きのことです。
勾留質問は、勾留の必要があるかどうかを判断するために裁判官(書記官)と被疑者が面接をします。

痴漢事件の被害者と示談交渉ができる

示談とは?

被害者と加害者の話し合いで事件の解決を図ることです。
痴漢事件の示談では、加害者が被害者に示談金(相場は事件内容により異なります)を支払うことを約し、その代わりに被害者からの許しの文言を得ることが多いです。

示談は当事者間でおこなうものですが、痴漢事件を弁護士に委任している場合は、加害者の代わりに弁護士が被害者と示談交渉します。
示談が成立すれば、その後の刑罰が軽くなったり不起訴処分になったりと、加害者にとってはメリットしかありません。

弁護士であれば、段階に応じて各捜査機関を通じ、被害者の連絡先を知ることが可能になります。

痴漢で逮捕されたが冤罪の可能性あり?

痴漢冤罪とは?対処法はある?

痴漢事件の場合、やってもいない痴漢で犯罪者の扱いを受ける可能性があります。

  • 痴漢をしてもいないのにその場から強引に逃走してしまった
  • 痴漢をしていないのに被害者らしき人に謝罪してしまった
  • 後で事情を説明したら釈放されるだろうと思い駅長室に向かった
  • 逮捕され、取り調べがなされるまま供述調書に押印した

上記は、痴漢事件の冤罪を防止するために絶対にやってはいけないことです。

満員電車など、人の混雑している場所では、痴漢の犯人特定が難しいことがあります。
つまり、誰しもが痴漢冤罪の当事者になってしまう可能性があるのです。

痴漢事件の冤罪に巻き込まれないためには、何よりも痴漢をしていないことを主張することが大切です。
また供述調書に署名押印してしまうと、その後証拠として取り扱われ、冤罪被害者にとって不利になることもおおいに考えられます。
実際の痴漢冤罪では、具体的な証拠集めや、実際の現場シーンを再現したり実験したりして、痴漢の冤罪を証明することも多いです。

痴漢で逮捕された家族が冤罪かもしれない

前述のとおり、家族が痴漢で逮捕されてしまえば、ご家族の面会はすぐにはできません。
その間に、痴漢冤罪の容疑で逮捕されているご家族は、理不尽な捜査を受けている可能性があります。

冤罪であるかどうかどのような状況で逮捕されてしまったのかどうかご家族は何日も知らされないままです。

冤罪であればとくに、被疑者が1人で警察の取り調べに対応することはプレッシャーでしかないでしょう。

痴漢冤罪の不安を抱えているご家族は、弁護士の接見依頼が解決の近道です。

弁護士による接見は、被疑者の逮捕直後から可能です。
また一般面会と違い、立会人がいない状態で接見が可能です。

第三十九条 
身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者(弁護士でない者にあつては、第三十一条第二項の許可があつた後に限る。)と立会人なくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる。

刑事訴訟法39条
弁護人となろうとする者とは?

通常、刑事事件で弁護士を選任した場合、「弁護人選任届」という書面を、各捜査機関や裁判所に届け出る必要があります。
痴漢事件で、弁護士による初回の接見を依頼した場合、まだ段階としては弁護人に選任されていないため、そのような表現をします。

弁護人を選任できる者とは、被疑者や被告人のほか、その者の配偶者や直系親族・兄弟姉妹などを含みます。
そのため、逮捕されたご家族からの依頼を受けて、弁護士による接見が可能になるのです。

痴漢事件は、早期身柄解放早期示談により今後の展開が開けます。
自白事件・冤罪事件も含め、まずは弁護士に相談しましょう。
その他痴漢の自首についても、弊所アトム法律事務所にご相談ください。