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逮捕後の生活、人生はどうなる?|逮捕後、会社は即クビ?再就職は困難?

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逮捕後、会社にバレたら即クビになる?

逮捕の事実を会社に知られたくない!

ご覧のページでは逮捕後の仕事や生活への影響について徹底解説します。


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逮捕後の手続きの流れや、家族への連絡、面会について知りたい方はコチラ!

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逮捕後の刑事手続きの流れについて知りたい!という方はコチラの記事をご覧ください。

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逮捕後、会社にバレたらどうなるのか

世間一般的に「逮捕されたら普通、会社はクビになる」とお思いの方は多いことでしょう。

事実、逮捕を理由にした解雇は数多く行われており、また解雇された側もそれを「仕方のないこと」と受け入れるケースも多いです。

しかし判例を紐解くと、刑事事件の加害者となったことを理由とした解雇は、不当と認められるケースも多いようです。

Q1

逮捕されたら会社はクビ?

まず、逮捕段階での解雇は原則不当です。

日本の司法においては「推定無罪の原則」が適用されています。

推定無罪の原則とは

有罪判決が下るまでは、被疑者や被告人は無罪であるものとして扱われるという原則

逮捕段階では、まだその人が本当に罪に問われるような行為をしたのか不明です。

逮捕されたという理由だけでその人を解雇をするのは、この推定無罪の原則に反します。

検察に送致された事件のおよそ7割は、不起訴処分となっています。

実務的な面から言っても、逮捕を理由に解雇をするのは不当と言わざるを得ないでしょう。

Q2

起訴されて有罪になったら会社はクビ?

起訴され有罪判決が下った場合であっても、解雇が正当なものだと認められるかどうかはまだわかりません。

解雇事由として認められ難い犯罪

判例上、業務と直接関係のない「私生活上の犯罪」では、解雇は認められにくいです。

私生活上の犯罪というのは、

通勤途中

休日中

などに起こした、職場とは関係のない私的な場面での犯罪行為のことです。

判例上、私生活上の犯罪について解雇が認められるのは、事件の態様が以下の①と②両方に当てはまる場合だけです。

要件

① 定款などに、私生活上の犯罪が懲戒の事由にあたるということが明記されている

② 下記のいずれかに該当する

その行為が企業秩序に直接の関連を有する

その行為が企業に対して社会的評価の低下毀損につながるおそれがあると客観的に認められるものである

これは非常にハードルが高いです。

私生活上の犯罪で、解雇が不当とされた事例をいくつかご紹介しましょう。

事例①

非番の鉄道職員が、痴漢撲滅キャンペーン中に当時14歳の被害女性の臀部、大腿部を着衣の上から触った。

その職員は、略式罰金20万円の有罪判決を受けた。

事例②

日本鋼管に勤める3人が、砂川事件(学生運動の先駆けとなった事件)において、米軍基地内に立ち入り有罪となった。

しかも、この事件はマスコミによって大々的に報じられた。

これほどの態様の事件でも、解雇は不当とされました。

逆に解雇が正当なものだと認められた事例を挙げると

過去何回も痴漢をはたらいた鉄道職員が、再三、訓戒処分や減給処分をうけたにも関わらず、また再び痴漢をはたらいた事例

などがあります。

こういったレベルの悪質さがないと、一般に、解雇が正当なものだと認められることはないでしょう。

解雇事由にあたり得る犯罪

「私生活上の犯罪では、解雇が不当と認められるケースは多い」

逆を言えば、会社の業務などに直接影響を与えるような態様の事件では、解雇が正当なものだと認められる可能性は高いです。

会社の業務に直接影響を与えるような態様の事件の一例を挙げてみましょう。

一例

社内窃盗、横領などをした

運転免許が必要な職種において、免許の停止や取消の処分を受けた

裁判の結果、執行猶予無しの懲役刑が言い渡されて、長期間業務に従事できなくなった

法律上、使用者が従業員を解雇するときには、

客観的に合理的な理由

社会通念上の相当性

が必要であるとされています。

解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

引用元:労働契約法16条

例示した態様の事件では、この要件を満たすものと解釈される可能性が高いでしょう。

ただし会社に居づらくなるケースは多い

たとえ解雇が不当とみとめられるような事件であっても、

逮捕の事実が会社に広まってしまい、職場に居づらくなってしまう

といったケースは多いです。

会社から解雇されなくとも、自主退職の道を選ぶという方は多いです。

逮捕などを理由とした自主退職では、本来支払われるべき退職金が支払われなかったり減額されたりしてしまうケースがあります。

弁護士に依頼すれば、こうしたトラブルの抑止が期待できます。

すこしでも不安なことがあるなら、弁護士に相談するべきでしょう。

まとめ

逮捕による解雇の可能性

私生活上の犯罪 業務に関係する犯罪
被疑者段階の解雇 原則不当
有罪確定後の解雇 不当と認められる可能性が高い* 正当だと認められる可能性が高い

*ただし、自主退職の道を選ぶ人も多い

Q3

職場に逮捕の事実を知られたくない!早期に釈放されたい!

そもそも逮捕の事実を職場に知られなければ、解雇や退職などのトラブルも発生しないでしょう。

逮捕の事実を隠せるかどうかは、ひとえに、早期に釈放されるかどうかにかかってきます。

逮捕後の流れは以下のイラストのようになっています。

刑事事件の流れ

逮捕後、早期に釈放される可能性があるのは、

微罪処分になった場合

勾留が行われなかった場合

です。

微罪処分の可能性

逮捕が行われた後、警察は原則、事件を検察に送致します。

これは刑事訴訟法に定められた規定となります。

送致とは

事件の証拠物や被疑者の身柄などを検察官に引き継ぐ手続きのこと

警察は事件を捜査したり被疑者を逮捕したりすることはできますが、刑事責任の追及まで行えるわけではありません。

被疑者の刑事責任を追及できるのは、原則、検察官だけなのです。

ただし、あらかじめ検察官の指定したいくつかの犯罪について、送致が行われずそのまま刑事手続きが終了となる場合もあります。

この、送致を行わないという処分のことを

微罪処分

と言います。

微罪処分の要件

微罪処分となるかどうかは事件ごとに判断されるため、

「こういった犯罪は微罪処分になる。こういった犯罪は微罪処分にならない」

などとは言えません。

一般的には、以下の要素を備える事件について、微罪処分となる可能性が高いようです。

検察官が指定した犯罪である

被害が軽微で被害回復が行われている

犯行態様が悪質ではない

被害者が加害者に罰則を望んでいない

初犯

家族や上司などの監督者がいる

微罪処分となったときは、逮捕から48時間以内に釈放されます。

学校や会社への説明という点で、微罪処分の獲得は非常に有利にはたらくことでしょう。

ただし、どのように欠席・欠勤を説明するのかは自己責任になります。

この点、のちの不利益やリスクを考え、法律相談でアドバイスを求めに来る方も多いです。

勾留阻止の可能性

逮捕後、事件が送致されてしまった場合でも、まだ早期に釈放される可能性はあります。

検察官が勾留請求を行わなかったり裁判官が勾留を認めなかったりしたときは、逮捕後72時間以内に釈放されます。

勾留とは

逮捕後も継続して身体拘束をする手続きのこと

勾留されてしまった場合には、起訴されるまで最大で20日もの間、警察署内の留置場に身体拘束されることになります。

勾留の要件

勾留されるのは、被疑者について以下の要件に当てはまった場合だけです。

勾留の要件

実務上は「証拠隠滅のおそれがある」という理由で、逮捕が行われた事件のほとんどについて勾留まで認められてしまいます。

しかし、たとえば痴漢の事案などでは勾留が認められずらくなってきている、といった傾向もあります。

とくに東京地裁の管轄の痴漢事案では、原則勾留を認めない方針がとられているとのことです。

捜査段階で容疑者の拘束を解く裁判所の判断が急増していることが明らかになった。

(略)

東京地裁では痴漢事件の勾留請求を原則認めない運用が定着している。

長期の拘束が社会生活に与える影響を考慮した判断

(略)

引用元:毎日新聞(2015/12/24) 『 痴漢で勾留、原則認めず 「解雇の恐れ」考慮』

送致されてしまった場合であっても、事件によっては会社に逮捕の事実を知られずに済む可能性もゼロではないということです。

まとめ

逮捕後の早期釈放の可能性

微罪処分 勾留阻止
意味 送致が行われず刑事手続き終了 勾留が行われず在宅事件化
釈放のタイミング 逮捕後48時間以内 逮捕後72時間以内
Q4

会社を辞めた後、再就職は困難?

逮捕が再就職にどのような影響を与えるのかについても触れておきましょう。

逮捕の事実は、

履歴書への記載

面接での質問への回答

において、影響が生じる可能性があります。

履歴書への影響|賞罰欄の記載

賞罰欄のある履歴書の提出を求められたとき、前科がある場合は正直にそれを記載しなくてはなりません。

前科というのは、「裁判で有罪判決が確定した」という事実を指します。

つまり、逮捕されたという事実そのものについては、とくに賞罰欄へ記載する必要はありません。

逮捕後、微罪処分となった

逮捕後、不起訴処分となった

といった事実はあくまで前歴であり、前科とは違います。

履歴書への影響|懲戒解雇された場合

仮に懲戒解雇されている場合、職歴欄に

「自己都合により退職」

などとは書けなくなります。

多くは、単に「退職」とだけ記すことになるでしょう。

その場合、面接の場などにおいて退職理由を聞かれる可能性が高まります。

面接への影響

面接の場では、質問に対して正直に受け答えをしなくてはなりません。

仮に嘘をつき、後からそれがバレてしまった場合には、内定取り消し、懲戒解雇などのリスクを負うことになります。

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刑事事件のお悩みを弁護士に無料相談

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Q1

スピーディーに弁護士に無料相談したいなら

逮捕を理由に解雇されそう!なんとか解雇を阻止したい!

逮捕された事実を職場に知られたくない!

そのような方は、なるべく早く弁護士に頼ることが重要です。

早ければ早いほど

解雇の阻止

送致、勾留の阻止による職場バレの回避

などについて可能性が高まります。

刑事事件は時間との勝負です。

なにか少しでもお悩みのことがあるのなら、早急に弁護士事務所に相談するべきと言えるでしょう。

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