
第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。
「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。
被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。
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傷害で捕まった後の流れ、その後どうなる?
- 傷害で捕まった場合の流れは?
- 警察に捕まったらその後は取り調べ?
- 捕まったらいつ釈放される?
ここでは、10年間の刑事弁護士としての経験にもとづき、傷害で捕まった場合に関するノウハウと正しい知識を解説しています。
目次
この記事で解説している法律
- 法律
- 刑法204条
- 条文
- 人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
- 刑罰
- 15年以下の懲役または50万円以下の罰金
傷害事件で捕まった場合

傷害で捕まった後の流れは?
傷害で捕まったら、警察署に連行され、そのまま留置場に収監されることになります。捕まった後は検察に身柄が送られ、勾留が認められると、身柄拘束が最長で23日間続く恐れがあります。

傷害で捕まったらその後は刑務所?釈放?
警察に捕まったからといって、その後に必ず刑務所に行くわけではありません。裁判前に釈放されるケースや、裁判後に釈放されるケースがあります。
警察が事件を検察に送る必要が無いと判断した場合、検察が勾留請求をしなかった場合、裁判所が勾留請求を却下した場合、などのケースでは被疑者はただちに釈放されます。勾留の必要性が低いと判断されたケースや、裁判自体が開かれないケースでは、刑務所に行くことなく釈放されます。
刑務所に行くことになるのは、裁判で実刑(執行猶予なしの懲役刑)の判決を言い渡された場合のみです。裁判終了まで勾留が続く場合でも、実刑判決を回避できれば裁判後に釈放されます。

傷害で捕まったらまずどうすればいい?
捕まった場合には、まず留置場からの早期の釈放を目指します。逮捕勾留が長引けば、それだけ会社をクビになるリスクなどが高まり、日常生活への復帰が難しくなるからです。
一方で、容疑について全く身に覚えがない場合や、事実に反する部分まで疑いをかけられている場合には、否認すべき点をしっかり否認しなければいけません。取り調べが長引いてしまうリスクはありますが、一度でも不本意な内容の調書にサインをしてしまうと、裁判で不利な証拠として扱われてしまうため、不当に罪を着せられてしまわないように安易な同意は避けるべきです。
傷害事件の基礎知識
傷害事件の意味とは?
傷害は、刑法204条に定められた犯罪で、「人の身体を傷害した」場合に成立します。傷害の刑罰は「15年以下の懲役または50万円以下の罰金」です。
傷害が処罰の対象とする行為は『人の身体を傷害する行為』を言います。傷害を未遂で処罰する規定はありません。
傷害の科される刑罰の範囲は「15年以下の懲役または50万円以下の罰金」と規定されています。傷害は、罰金刑、執行猶予付き判決、または実刑になる可能性があります。

傷害事件は「逮捕」される可能性あり?
傷害事件は、犯行現場を目撃されれば、現行犯逮捕される可能性があります。また、傷害事件の容疑が固まれば、逮捕状が発行され後日逮捕される可能性があります。傷害事件の逮捕を避けるためには、問題となっている傷害事件の被害者と早めに示談を締結することが大切です。
現行犯逮捕は、犯行中や犯行直後の現場を見られ、やって来た警察官にその場で逮捕される、という場合が主です。そのまま警察署まで連れていかれ、留置場に収監される可能性があります。
後日逮捕(通常逮捕)とは、事件から時間が空いて、裁判所発付の逮捕状を持って警察がやって来る、というケースです。この場合も、警察署に連れていかれ、そのまま留置場に入れられてしまう可能性があります。

傷害事件は「示談」で処分が軽くなる?
傷害事件は、検察が起訴を決める前に示談できれば、不起訴になる見込が強まります。また、初犯の傷害の場合は、不起訴の可能性がより高まります。起訴された後でも、傷害の被害者と示談を結べれば、刑罰が軽くなることが期待できます。
事件の態様が悪質であったり、同様の事件を繰り返している場合は、起訴の可能性が上がる要因になります。一方で、被害者と示談していたり、初犯の場合は、不起訴の可能性が高まります。不起訴になれば前科はつかず、刑事事件の処罰を受けることはありません。
起訴された場合でも、被害者との示談に意味はあります。起訴を無かったことにはできませんが、示談で被害者から許してもらえれば、執行猶予で実刑を回避したり、量刑を軽くしてもらえる可能性は高くなります。
傷害事件のポイント

前科をつけないためには「示談」が大切
傷害事件を前科をつけないで決着するためには、被害者側と示談をすることが重要です。万引き事件の被害者にお詫びをして、宥恕(許し)の意思表示をしてもらえれば、不起訴になり前科がつかない可能性は上がります。
前科がつくのは、事件が起訴された場合のみです。実際、検察が事件を起訴するかどうかの判断に、示談の有無が影響を与える場合は多いです。
起訴を猶予されるためには、「事件を許す」旨が記載された宥恕条項や、「加害者の処罰を求めない」ことが記載された嘆願書、被害届の取下げなどを不足なく盛り込むことが重要です。

逮捕からの早期釈放も「示談」がポイント
傷害事件で逮捕されてから釈放までの期間は、最長で23日間かかる可能性があります。※起訴された場合は、さらに勾留が続く可能性があります。しかし、傷害事件の被害者に示談してもらうことで、当事者間で事件が解決したことを捜査機関に訴えることができ、釈放が早まる可能性が上がります。
逮捕後に勾留まで決まり、更に勾留延長にまでなると、最大で23日間も身柄が拘束されてしまうことになります。当然、会社や学校は休まざるをえず、解雇や退学のリスクは高まります。
被害者の許しを示談で得られれば、将来的に不起訴の可能性が高くなるため、身柄を拘束する必要性が低くなり、早期に釈放される可能性が高まります。

早めの弁護士相談で早期解決を
傷害事件で疑われている場合、早めの弁護士相談が大切です。逮捕阻止や早期の釈放、不起訴で前科をつけない、などの結果は、弁護士が早く対応するほど可能性が上がります。
取り調べに冷静に対応するためのアドバイス、身柄拘束中の本人に代わって被害者と示談するなど、弁護士にしかできないことはたくさんあります。示談交渉では、弁護士だけなら相手方が連絡先を教えてもよいという場合も多々あります。
弁護士に早めに相談したから刑事事件化を回避できたケース、事件後すぐに釈放されて会社にバレずに済んだケースなど、弁護士相談が問題を早期に解決し、日常生活を守るための第一歩になります。まずは気軽な無料相談をぜひ試してみてください。
刑事事件でお困りの方へ
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逮捕後の手続きの流れは、刑事訴訟法によって厳密に期間が定められています。逮捕後72時間以内に検察官が裁判官に対して勾留請求をし、勾留状が発付されたら最大10日間(勾留延長時は最大20日間)、留置場に勾留されることになります。