岡野武志

第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。

「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。

被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。

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逮捕回避の条件は?窃盗で逮捕…とれる手段は?

  • 窃盗逮捕回避の方法は?
  • 親や子どもが逮捕されたら、どこに連絡?
  • 逮捕回避で事件終了

このページでは、過去10年の刑事弁護士としての経験をもとに逮捕回避逮捕された時の対処に関するノウハウと正しい知識を解説しています。

この記事で解説している法律

法律
刑法235条
条文
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
刑罰
10年以下の懲役または50万円以下の罰金

窃盗事件と逮捕回避の関係

逮捕状の請求・発布のながれ

窃盗事件で逮捕回避できる?逮捕の条件は?

事件を起こした=必ず逮捕される、というわけではありませんので、事件によっては逮捕回避が可能です。警察が被疑者を逮捕するためには、逮捕の理由逮捕の必要性があることが条件になります。

逮捕の理由は、「被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由(刑事訴訟法199条)」と定義されています。現場の近所に住んでいるとか、被害者と顔見知りであった、というだけの理由では、警察も逮捕できません

逮捕の必要性は、「被疑者が逃亡する虞がなく、かつ、罪証を隠滅する虞がない等(刑事訴訟規則第143条の3)」という規定から逆算すると、「逃亡、または、罪証隠滅の恐れがあること」と定められます。家庭や仕事があり逃走の可能性が低い、素直に罪を認め証拠隠滅の可能性が低い、などのケースでは、逮捕される可能性は低くなります


示談とは

窃盗事件で逮捕回避のためにできる手段は?

事件を実際に起こしてしまった場合、素直に自白し捜査に協力することで、逮捕の必要性が低いと判断されれば、逮捕回避の期待が強まります。また、被害者と示談を結び、被害届取下・告訴取消が実現すれば、逮捕回避の可能性が上がります。

実際に事件を起こしてしまった場合には、逮捕の必要性が低い(=逃亡・罪証隠滅のおそれがない)ことを主張する必要があります。もちろん、やってもいない犯罪や、実際にやった以上の内容まで認めてしまう、いわゆる虚偽の自白は取り返しがつかなくなるのでやめましょう。

被害者と示談を結ぶことは、被害届取下・告訴取消の実現だけでなく、被疑者が被害者に対して犯罪事実を認めた(=証拠隠滅や口封じのおそれがない)ことも示します。被害者との示談は、逮捕回避のためのみならず、逮捕されてしまった場合の早期釈放にもつながります。


刑事事件の流れ(逮捕されなかった場合)

窃盗事件で逮捕回避できたら事件終了?捜査は続く?

逮捕されずに事件が終了する場合もありますが、在宅で捜査が続けられる場合もあります。逮捕回避=無罪放免、というわけではありません。

被疑者が逮捕されるためには、逮捕の理由逮捕の必要性が条件になります。逮捕の理由(=事件の犯人である疑いが強い)があっても、逮捕の必要性(=逃亡・罪証隠滅のおそれ)が無い場合には、逮捕はされずに在宅捜査が進められます。

在宅捜査の場合は、今まで通り職場や学校に通いながら、捜査機関からの呼び出しに応じて、取り調べのために出頭する、という流れになります。在宅捜査の結果、不起訴処分で事件が終了する場合もありますし、事件が起訴され裁判で有罪になる可能性もあります。


窃盗事件の基礎知識

窃盗画像

窃盗事件の意味とは?

窃盗は、刑法235条に定められた犯罪で、「他人の財物を窃取した」場合を差します。窃盗の刑罰は「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」です。

窃盗が処罰の対象とする行為は『他人の占有する財物を窃取する行為』です。窃盗は未遂でも処罰される可能性があります。(刑法243条)

窃盗の科される刑罰の範囲は「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」と明記されています。窃盗の場合、罰金刑執行猶予付き判決、または実刑になる可能性があります。


現行犯逮捕と後日逮捕の違い

窃盗事件は「逮捕」される可能性あり?

窃盗は、犯行現場を目撃されれば、現行犯逮捕される可能性があります。また、現行犯逮捕を免れても、証拠によって窃盗の容疑が固まれば、逮捕状が発行され後日逮捕される可能性があります。窃盗の逮捕を避けるためには、問題となっている窃盗の被害者と早めに示談を締結することが大切です。

現行犯逮捕は、犯行直後や犯行中の現場を目撃され、通報を受けた警察官にその場で逮捕される、という場合が典型です。そのまま警察署まで連行され、留置場に収監されてしまう可能性があります。

後日逮捕(通常逮捕)とは、事件後に時間が経って、裁判所発付の逮捕状を持って警察がやって来る、という場合です。こちらも、警察署まで連れていかれ、そのまま留置場に入れられる可能性があります。


示談の流れ

窃盗事件は「示談」で処分が軽くなる?

窃盗事件は、起訴決定の前に示談が成立すれば、不起訴になる可能性が高まります。特に、初犯の窃盗事件の場合は、不起訴の可能性がより強まります。起訴されてしまった後でも、窃盗の被害者と示談を結べれば、処罰が軽くなる可能性が高まります。

悪質な事件であったり、同様の犯行を何度も行っている場合は、起訴される可能性が上がる要因になります。他方、被害者と示談を結んだり、初犯の場合は、不起訴の見込みが高まります。不起訴になれば前科にならないですし、刑事事件で処罰されることはなくなります。

起訴された場合でも、被害者と示談すべき理由はあります。起訴を取り消してもらうことはできませんが、示談で被害者の許しを得ていれば、執行猶予がついて実刑回避の可能性や、量刑が軽くなる期待は上がります。


窃盗事件のポイント

示談がポイント1

前科をつけないためには「示談」が大切

窃盗事件を前科をつけないで解決するためには、被害者と示談してもらうことが重要です。窃盗の被害者に謝罪を受け入れてもらい、許すという意思表示をしてもらえれば、不起訴になり前科がつかない可能性は上がります。

前科がつくのは、事件が起訴された場合に限られます。そして、検察が事件を起訴するかどうかの判断に、示談の有無が影響を与える場合は多いです。

起訴を避けるためには、「加害者を許す」ことが記載された宥恕付き示談や、「加害者の処罰を求めない」旨の嘆願書、被害届の取下げなどを不足なく盛り込むことが大事です。


示談がポイント2

逮捕からの早期釈放も「示談」がポイント

窃盗事件の逮捕されてから釈放されるまでの期間は、上限で23日間かかる可能性があります。※起訴された場合は、さらに勾留が続く可能性があります。しかし、窃盗の被害者と示談できれば、当事者間で事件が終結したことを捜査機関に訴えることができ、釈放が早まる可能性が高まります。

逮捕からその後の勾留まで決まり、更に勾留延長までされてしまうと、最長で23日間も身柄が拘束されることになります。その間、会社や学校には行けませんので、解雇や退学のリスクは高まります。

示談で被害者に謝罪と賠償を受け入れられれば、不起訴の見込みが強まるため、身柄を拘束する必要性が低くなり、早期釈放の可能性が高まります。


弁護士相談

早めの弁護士相談で早期解決を

窃盗で疑われている場合、迅速に弁護士に相談することが重要です。逮捕回避や早期釈放、起訴されないで前科回避、などの結果は、弁護士が早く対応するほど可能性が高まります。

取り調べに冷静に対処するためのアドバイス、身柄拘束中の本人に代わっての示談交渉など、弁護士だからできることはたくさんあります。示談交渉は、弁護士でなければ被害者の連絡先を教えてもらえない場合も多々あります。

早めの弁護士相談のおかげで刑事事件化を避けられたケース、事件後すぐに釈放されて仕事を失わないで済んだケースなど、弁護士相談が問題を早期に解決し、今まで通りの生活を守るための第一歩になります。まずは気軽な無料相談をぜひ試してみてください。

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