岡野武志

第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。

「刑事事件 法律Know」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。

被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。

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逮捕回避の条件は?痴漢で逮捕…とれる手段は?

  • 痴漢逮捕回避の方法は?
  • 家族が逮捕されたら、誰に連絡?
  • 逮捕回避で事件終了

ここでは、10年間の刑事弁護士としての経験にもとづき逮捕回避逮捕された時の対処に関するノウハウと正しい知識を解説しています。

この記事で解説している法律

法律
公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(※東京都の場合)
条文
何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れること。
刑罰
6か月以下の懲役または50万円以下の罰金

痴漢事件と逮捕回避の関係

逮捕状の請求・発布のながれ

痴漢事件で逮捕回避できる?逮捕の条件は?

事件を起こした=必ず逮捕される、というわけではありませんので、事件によっては逮捕回避が可能です。警察が被疑者を逮捕するためには、逮捕の理由逮捕の必要性があることが条件になります。

逮捕の理由は、「被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由(刑事訴訟法199条)」と定義されています。現場の近所に住んでいるとか、被害者と顔見知りであった、というだけの理由では、警察も逮捕できません

逮捕の必要性は、「被疑者が逃亡する虞がなく、かつ、罪証を隠滅する虞がない等(刑事訴訟規則第143条の3)」という規定から逆算すると、「逃亡、または、罪証隠滅の恐れがあること」と定められます。家庭や仕事があり逃走の可能性が低い、素直に罪を認め証拠隠滅の可能性が低い、などのケースでは、逮捕される可能性は低くなります


示談とは

痴漢事件で逮捕回避のためにできる手段は?

事件を実際に起こしてしまった場合、素直に自白し捜査に協力することで、逮捕の必要性が低いと判断されれば、逮捕回避の期待が強まります。また、被害者と示談を結び、被害届取下・告訴取消が実現すれば、逮捕回避の可能性が上がります。

実際に事件を起こしてしまった場合には、逮捕の必要性が低い(=逃亡・罪証隠滅のおそれがない)ことを主張する必要があります。もちろん、やってもいない犯罪や、実際にやった以上の内容まで認めてしまう、いわゆる虚偽の自白は取り返しがつかなくなるのでやめましょう。

被害者と示談を結ぶことは、被害届取下・告訴取消の実現だけでなく、被疑者が被害者に対して犯罪事実を認めた(=証拠隠滅や口封じのおそれがない)ことも示します。被害者との示談は、逮捕回避のためのみならず、逮捕されてしまった場合の早期釈放にもつながります。


刑事事件の流れ(逮捕されなかった場合)

痴漢事件で逮捕回避できたら事件終了?捜査は続く?

逮捕されずに事件が終了する場合もありますが、在宅で捜査が続けられる場合もあります。逮捕回避=無罪放免、というわけではありません。

被疑者が逮捕されるためには、逮捕の理由逮捕の必要性が条件になります。逮捕の理由(=事件の犯人である疑いが強い)があっても、逮捕の必要性(=逃亡・罪証隠滅のおそれ)が無い場合には、逮捕はされずに在宅捜査が進められます。

在宅捜査の場合は、今まで通り職場や学校に通いながら、捜査機関からの呼び出しに応じて、取り調べのために出頭する、という流れになります。在宅捜査の結果、不起訴処分で事件が終了する場合もありますし、事件が起訴され裁判で有罪になる可能性もあります。


痴漢事件の基礎知識

痴漢画像

痴漢事件の意味とは?

痴漢とは、公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(※東京都の場合)で定められた犯罪で、「正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為(略)。公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れ」た場合が対象です。痴漢の刑罰は「6か月以下の懲役または50万円以下の罰金」です。

痴漢(条例違反)が処罰の対象とする行為は『公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れる行為』が当てはまります。

痴漢(条例違反)の刑罰の範囲は「6か月以下の懲役または50万円以下の罰金(東京都の場合)」と定められています。痴漢(条例違反)の場合、罰金刑執行猶予付き判決、または実刑になる可能性があります。


現行犯逮捕と後日逮捕の違い

痴漢事件は「逮捕」される可能性あり?

痴漢は、犯行現場を目撃されれば、現行犯逮捕される可能性があります。また、現行犯逮捕を免れても、証拠によって痴漢の容疑が固まれば、逮捕状が発行され後日逮捕される可能性があります。痴漢の逮捕を避けるためには、問題となっている痴漢の被害者と早めに示談を締結することが大切です。

現行犯逮捕は、犯行中や犯行直後の様子を目撃され、やって来た警察官にその場で捕まる、という場合が典型です。そのまま警察署まで連行され、留置場に収監されてしまう恐れがあります。

後日逮捕(通常逮捕)は、犯行から時間を置いて、警察が裁判所発付の逮捕状を持ってやって来る、というケースです。この場合も、警察署まで連行され、そのまま留置場に収監される恐れがあります。


示談の流れ

痴漢事件は「示談」で処分が軽くなる?

痴漢事件は、起訴される前に示談できれば、不起訴の可能性が上がります。また、初犯の痴漢事件の場合は、不起訴の可能性はより強まります。起訴されてしまった後でも、痴漢の被害者と示談できれば、処分が軽くなる可能性が高まります。

悪質な態様であったり、同様の犯行を何度も行っている場合は、起訴されやすくなる要因になります。その一方、被害者と示談したり、初犯の場合は、不起訴の期待が高まります。不起訴になれば前科はつかないですし、刑事事件の処分を受けることなく事件は終了します。

起訴された後でも、被害者と示談することに意味はあります。起訴を無かったことにはできませんが、示談で相手方の許しが得られれば、執行猶予がついて実刑を回避できたり、量刑が軽くなる可能性は高くなります。


痴漢事件のポイント

示談がポイント1

前科をつけないためには「示談」が大切

痴漢事件を前科をつけないで済ましてもらうためには、被害者側に示談に応じて貰うことが重要です。痴漢の被害者に謝罪をして、許すという意思表示をしてもらえれば、不起訴になり前科がつかない可能性は上がります。

事件が起訴されなければ、前科にはなりません。そして、検察が事件の起訴/不起訴を判断する際に、示談して被害者から許しを得ているかが影響を与える場合が良くあります。

起訴を避けるためには、「事件を許す」旨が記載された宥恕付き示談や、「加害者の処罰を求めない」旨の嘆願書、被害届の取下げなどを不足なく盛り込むことが大切です。


示談がポイント2

逮捕からの早期釈放も「示談」がポイント

痴漢事件で逮捕から釈放までの期間は、最も長くて23日間かかる可能性があります。※起訴された場合は、さらに勾留が続く可能性があります。しかし、痴漢の被害者と示談できれば、当事者間で事件が終結したことを捜査機関に主張でき、早めに釈放される可能性が高まります。

逮捕後に勾留が決定し、その勾留が延長されると、最長で23日間も身柄が拘束されてしまうことになります。その間、会社や学校は休むしかなく、解雇や退学のリスクは高まってしまいます。

示談で被害者の許しを得られれば、将来的に不起訴の見込みが強まるため、身柄を拘束しておく必要性が下がり、早期釈放の可能性が上がります。


弁護士相談

早めの弁護士相談で早期解決を

痴漢トラブルに遭った場合、弁護士に早めに相談することが重要です。逮捕勾留回避や早めの釈放、不起訴で前科回避、などの結果は、弁護士が早く対応するほど可能性が上がります。

取り調べに冷静に対処するためのアドバイス、捕まっている本人に代わっての示談交渉など、弁護士が役立つ場面はたくさんあります。示談交渉は、弁護士だけなら被害者が連絡先を教えてもよいという場合も多々あります。

早めの弁護士相談のおかげで刑事事件化を回避できたケース、逮捕後すぐに釈放されて会社をクビにならずに済んだケースなど、弁護士相談が問題を早期に解決し、日常生活を取り戻すための最初のステップになります。まずはデメリットなしの無料相談を今すぐ試してみてください。

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